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父であるガルシア=マルケスや母のメルセデスと過ごした親密な家族の時間を静かな筆致で綴る。
二〇世紀を代表する作家の末期の風景。
文学愛する広い読者の関心に応える。
愛する人たちの死について書くというのは、書くということそのものと同じくらい古い行為のはずだが、いざそれをするほうに自分が傾くと、即座にことばに詰まってしまう。
メモを取っておこうと自分が考えていることにぞっとなり、恥じ入りながらメモを取り、メモを修正している自分を見損なう。
情動的にかき乱される原因は、父が有名な人だったことにある。
書きとめておく必要をおぼえる背後には、この野卑な時代の中で自分自身の名声を高めたいという誘惑が潜んでいるかもしれない。
もしかすると書きたいという呼び声に抗して、謙虚に黙っていたほうがいいのかもしれない。
謙虚なふるまいというのは、実のところ、僕の一番好きな虚栄の形態なのだ。
しかし、書くということに関してよくあるように、主題のほうが書き手を選んでくるという面もあり、抵抗しても無駄なのかもしれない。
――本書より
●ロドリゴ・ガルシア
1959年8月24日、コロンビアに生まれ、メキシコで育つ。映画監督、脚本家。父はノーベル賞作家のガブリエル・ガルシア=マルケス(1928-2014)。ハーヴァード大学で中世史を学んだ後、アメリカン・フィルム・インスティチュートへ。これまでに、10本を越える長編映画を監督している。脚本家、撮影監督、演出家としても活躍中。
●旦敬介
1959年11月5日、名古屋生まれ。明治大学国際日本学部教授。翻訳家。ラテンアメリカ文学を専門とする。東京大学教養学部フランス科卒。2003年、明治大学助教授、2008年、同大国際日本学部准教授。2014年、『旅立つ理由』で第65回読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞。著訳書多数。
(出版元より)
発売日:2021.12.9
出版社:中央公論新社
判型:四六判
ページ数:224
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