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韓国と本に詳しい45人が “今、どうしても薦めたい本”を選んでみました (編 舘野 晳)
¥1,650
読むことで“隣国”が少し近くなる192冊。 翻訳者、書店員、編集者、大学教員、そしてKカルチャーファンまで、世代も経験もさまざまな総勢45人の目利きが選ぶ、朝鮮半島と東アジアをめぐるジャンル横断のブックガイド。 <執筆者の寄稿文より一部抜粋> どんなに時間が経ってもこの本の価値が色あせることはないだろう。難解だが、これほどクリエイティブな難解さは一生浴び続けても良いと思う。読むたびに頭も身体も更新されるように感じる。ディアスポラ文学の最高峰と思う。… ―斎藤真理子(翻訳者) 「韓国」とか「アジア」と聞くと、わけもなく楽しい気分がする。なぜだろう、いつからだろうと考えながら自室の本棚を眺めていて、あ、これを読んだ影響は大きかったかもしれない、と久しぶりに抜きだした。… ―石橋毅史(フリーライター、出版関係者) 「母国語は酒国語」と言ってのけるほど酒好きの作家が、ソジュ(韓国焼酎)に合う肴にまつわる思い出を語りながら、自らの生き様などを綴ったエッセイだ。… ―大窪千登勢(韓国文学愛好家) ハン・ガンに限らず、韓国文学には、作家が社会の問題と向き合い創作する伝統があるように思う。社会の声なき声をすくいとることが文芸の役目だ、という真面目さを感じる。… ―木村紀代(新聞記者) ---------------------- 私は長年、韓国/朝鮮に関する本を手元に収集し、読んできましたが、いつもそれらの本に関する情報の不足と偏りを痛感してきました。いま「韓国書ブーム」といえるこの時期になっても、その思いをいっそう強くしています。 ご承知のように、出版社クオンからは『韓国・朝鮮の[知・美・心]を読む』シリーズが3冊上梓されています。この意を尽くした本があるのに、さらに1冊を加えるのは、この数年、韓国関係、とりわけ韓国文学の翻訳書が数多く出版され、読者の期待を集めているからです。作家ハン・ガンのノーベル文学賞受賞は、この傾向に拍車をかけました。 戦後80年という節目の年を迎え、少ないといわれてきた韓国/朝鮮関係書ですが、これまでの大海の蓄積のなかから、貴重な真珠を探し出したいとの思いが募ったのです。 編集担当 舘野晳 ●舘野 晳 1935年、中国大連生まれ。法政大学経済学部卒業。東京都庁勤務のかたわら、韓国関係の出版物の企画・執筆・翻訳・編集に従事。一般社団法人K-BOOK振興会理事。長年にわたり日韓双方の出版情報誌にニュース・書評などを寄稿。2001年に韓国文化観光部長官から出版文化功労賞、2013年に大韓出版文化協会長から感謝牌、2015年に韓国文学翻訳院から日韓出版交流功労賞、2019年に韓国ロッテ奨学財団から出版文化功労賞を受ける。著書に『韓国式発想法』(NHK出版、2003年)、共著書に『韓国の出版事情ガイド』(出版メディアパル、2008年)、編著書に『韓国・朝鮮と向き合った36人の日本人』(明石書店、2002年)、『韓国の暮らしと文化を知るための70章』(明石書店、2012年)など。訳書に韓勝憲『分断時代の法廷』(岩波書店、2008年)、共訳に李泳禧『対話』(明石書店、2019年)、黄晳暎『囚人』(明石書店、2020年)など。 (出版元より) 発売日:2025.5.30 出版社:クオン 判型:B5変形判 (縦224mm 横128mm) ページ数:256
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菜食主義者 (著 ハン・ガン / 訳 きむ ふな)
¥2,420
ごく平凡な女だったはずの妻・ヨンヘが、ある日突然、肉食を拒否し、日に日にやせ細っていく姿を見つめる夫(「菜食主義者」)、妻の妹・ヨンヘを芸術的・性的対象として狂おしいほど求め、あるイメージの虜となってゆく姉の夫(「蒙古斑」)、変わり果てた妹、家を去った夫、幼い息子……脆くも崩れ始めた日常の中で、もがきながら進もうとする姉・インへ(「木の花火」)― 3人の目を通して語られる連作小説集。 ーーーー 「新しい韓国文学シリーズ」第1作としてお届けするのは、韓国で最も権威ある文学賞といわれている李箱(イ・サン)文学賞を受賞した女性作家、ハン・ガンの『菜食主義者』。韓国国内では、「これまでハン・ガンが一貫して描いてきた欲望、死、存在論などの問題が、この作品に凝縮され、見事に開花した」と高い評価を得た、ハン・ガンの代表作です。 ●ハン・ガン 1970年韓国・光州生まれ。 延世大学国文学科を卒業。 1993年季刊「文学と社会」に詩が、翌年ソウル新聞の新春文芸に短編小説「赤い碇」が当選し文壇にデビューした。 現在、ソウル芸術大学の文芸創作科教授。 本作『菜食主義者』で、韓国で最も権威ある文学賞、李箱文学賞を受賞。その他の作品に、短編集『麗水の愛』『私の女の実』、長編小説『黒い鹿』『あなたの冷たい手』『風が吹いている、行け』、散文集に『そっと静かに歌う歌』『愛と、愛を取りまくもの』などがある。 小説のほかに、絵本『雷小僧、天女稲妻、小僧天女』、大人のための童話『涙の箱』『わたしの名前は太陽花』などがあり、童話の翻訳も多数手がけている。韓国小説文学賞、今日の若い芸術家賞、東里文学賞など受賞多数。 ●きむ ふな 韓国生まれ。 韓国の誠信女子大学、同大学院を卒業し、専修大学日本文学科で博士号を取得。現在は日韓の文学作品の紹介と翻訳に携わっている。 翻訳書に、津島佑子・申京淑の往復書簡『山のある家、井戸のある家』(集英社)、孔枝泳『愛のあとにくるもの』(幻冬舎)、 李垠『 美術館の鼠』(講談社)、『いまは静かな時‐韓国現代文学選集』(共訳、トランスビュー)など。韓国語訳書に津島佑子『笑いオオカミ』(第1回板雨翻訳賞)など、著書に『在日朝鮮人女性文学論』(作品社)がある。 (出版元より) 発売日:2011.5.25 出版社:クオン 判型:四六判 ページ数:304
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夏にあたしたちが食べるもの (著 ソン・ジヒョン / 訳 金子博昭)
¥1,320
人生をやり直そう。糸をほどきさえすれば何にでもつくり直せる編み物のように。 三十歳を過ぎ、ミュージシャンの夢を諦めた「あたし」。 ある日、育ての親であるおばから自分が経営する編み物店の店番をしてほしいと頼まれやむなく帰郷する。 都会を離れ、希望もやる気も失いつつあった主人公が故郷で見つけたものは。 【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】 翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を 日本語と韓国語の2言語で読むことができるシリーズです。 韓国語の朗読をYouTubeで聴くことも可能です。 ●ソン・ジヒョン 1987 年ソウル生まれ。2013 年に短編小説「パンクロックスタイルのストローのデザインに関する研究」が東亜日報新春文芸に当選しデビュー。 短編集として本作を収録した『夏にあたしたちが食べるもの』のほか、『たとえばエピローグの方式で』『キムジャン』、エッセイに『東海生活』がある。明日の韓国作家賞、許筠文学作家賞、韓国日報文学賞を受賞した。 ●金子博昭 新潟大学法学部卒業。延世大学韓国語学堂などに語学留学。新潟市役所で国際交流事業の企画運営や通訳翻訳に従事。2009 年より「新潟で韓国と北朝鮮の現代小説を読む会」に参加し、文芸作品の読解と翻訳を学ぶ。 第7回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」にて最優秀賞を受賞。 (出版元より) 発売日:2024.11.15 出版社:クオン 判型:B6変形判 (縦168mm 横120mm 厚さ7mm) ページ数:84
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火葬 (著 キム・フン / 訳 柳美佐)
¥1,320
死の影が忍び寄る妻を看病する私の前で あなたのあふれる生命力はまばゆい光を放っていた 第6回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」受賞作を書籍化 大手化粧品会社で役員を務め現場の指揮を執る「私」は、前立腺炎を患いつつ、死期の迫った妻の看病をしている。 病にむしばまれていく体へのぞっとするほどのリアルな描写と、社内の女性社員への秘めた思いの独白とが交差しながら物語が進んでいく。 「通俗的設定のようにも見えるが、作品は読者の安易な感情移入を冷たくあしらうかのように終末へと向かう」――訳者解説より 金薫(『狐将』、『黒山』)による2004年李箱文学賞受賞作を、原文と邦訳の二言語で収録。 【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】 翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を、日本語と韓国語の2言語で紹介するシリーズ。 ●金薫(キム・フン) 1948年ソウル生まれ。 長編小説『狐将』、『月の向こうに走る馬』、『ハルピン』、 小説集『そこにひとりで』、散文集『鉛筆で書く』 などがある。 ●柳美佐 京都大学大学院 人間・環境学研究科博士後期課程単位取得退学。 英系船舶代理店勤務、日系電機メーカー社内通訳(英語)を経て 現在同志社大学嘱託講師。在日コリアン三世。 2021年より韓日文芸翻訳を学ぶ。 第6回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」にて 本作「火葬」で最優秀賞を受賞。 (出版元より) 発売日:2023.4.10 出版社:クオン 判型:B6変形判 (縦168mm 横120mm 厚さ9mm) ページ数:128
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ダニー (著 ユン・イヒョン / 訳 佐藤美雪)
¥1,320
孫の世話に明け暮れる68歳の「私」は公園で出会ったアンドロイド・ベビーシッターの青年ダニーから思いもかけない言葉を掛けられた。 ――「きれいですね。本当に」。 「李箱文学賞」「若い作家賞」をはじめ数々の文学賞を受賞した作家ユン・イヒョンが、近未来を舞台に「美しい愛になれなかった感情」を繊細に描いた短編。 【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】 翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を 日本語と韓国語の2言語で読むことができるシリーズです。 韓国語の朗読をYouTubeで聴くことも可能です。 ●ユン・イヒョン 1976年、ソウル生まれ。 2005年に短編小説「黒いヒトデ」が中央新人文学賞を受賞し文壇デビューを果たす。 2014年の「クンの旅」が第38回李箱文学賞の優秀賞と第5回若い作家賞を、 2015年には「ルカ」で第6回若い作家賞と第 回文知文学賞をそれぞれ受賞し、 一段と注目を集める。 本作「ダニー」は2013 年に「文学と社会」秋号で発表され、その後「クンの旅」 「ルカ」などとともに、短編集『ラブレプリカ』(2016年)に収められた。 邦訳に「クンの旅」(『完全版 韓国・フェミニズム・日本』所収、斎藤真理子訳、 河出書房新社、2019年)がある。 ●佐藤美雪 1975年生まれ。北海道大学文学部卒業。 延世大学校語学堂で韓国語を学ぶ。 韓国系企業での勤務の後、雑誌記事等の翻訳、法廷通訳に携わる。 第3回「日本語で読みたい韓国の本 翻訳コンクール」にて 本作「ダニー」で最優秀賞受賞。 (出版元より) 発売日:2020.7.31 出版社:クオン 判型:B6変形判 (縦168mm 横120mm 厚さ9mm) ページ数:120
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あの夏の修辞法 (著 ハ・ソンナン / 訳 牧瀬暁子)
¥1,320
経済発展が進みゆく70年代初頭の韓国の情景と、 貧しくも濃密だったあの頃の人間模様。 非情な現代都市に生きる人間の日常の裏面を、冷徹な観察者の目線で細密に描写するハ・ソンナンが、本格的な都市化へと向かう70年代初頭の韓国の姿を、自らの分身とも思える少女の目を通して描き出した作品。 【韓国文学ショートショート きむ ふなセレクション】 翻訳家きむ ふなが今お勧めする作家の深い余韻と新たな発見を感じさせる短編を 日本語と韓国語の2言語で紹介する新シリーズ。 ●ハ・ソンナン 1967年、ソウル生まれ。 ソウル芸術大学文芸創作科卒業。 1996年『ソウル新聞』新春文芸に短編「草」が選ばれ文壇デビュー。 以降、「かびの花」で東仁文学賞(1999年)、本作「あの夏の修辞法」で李箱文学賞優秀賞(2008年)、「カレー・オン・ザ・ボーダー」で黄順元文学賞(2013年)を受賞した。 既訳に「隣の家の女」(『6 stories―現代韓国女性作家短編』所収、集英社)、 「嬉しや、救世主のおでましだ」(『いま、私たちの隣りに誰がいるのか』所収、作品社)、「かびの花」(『現代韓国短篇選 上』所収、岩波書店)、「ハエ」(『韓国女性作家短編選』所収、穂高書店)がある。 ●牧瀨暁子 1946年東京生まれ。 1970 年~現代語学塾などで朝鮮語を学ぶ。 2002年韓国に留学し、ソウル大学言語教育院、延世大学国語国文科碩士課程で学ぶ。 訳書に朴泰遠『川辺の風景』(作品社)、『鄭喜成詩選集 詩を探し求めて』(藤原書店)、 『韓国語対訳叢書3 伝記篇 黄真伊・柳寛順』(高麗書林)、共訳書に『現代朝鮮文学選2』(青土社)がある。 (出版元より) 発売日:2018.10.31 出版社:クオン 判型:B6変形判 (縦168mm 横120mm 厚さ7mm) ページ数:89
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水脈を聴く男 (著 ザフラーン・アルカースィミー / 訳 山本薫, マイサラ・アフィーフィー)
¥2,200
井戸で発見された溺死体のお腹から取り出された胎児。彼には大地の「水脈を聴く」能力が宿っていた──。 ひどい頭痛に悩まされるマリアムは井戸の深淵からの「おいで、おいで」という囁きに導かれ、ついには溺死体として発見される。 しかし、その体には胎児が宿っていた。 無事(サーレム)に救われたことでサーレムと名付けられた息子は、耳を澄ませると地中を流れる水の音が聴こえるようになる。 その噂はあっという間に広がり、避けられ孤立するようになるが、水源を探し当て村を襲った干ばつから救うことで必要とされるようになる。 その評判は遠方まで轟き、15歳の少年は「水追い師」として各地で引く手あまたになるのだが──。 アラビア半島に位置し、雨のほとんど降らない小国オマーン。 地下水路(ファラジュ)による独自の灌漑システムは、峻険な岩山や荒涼とした砂漠の地を潤してきた。 『バグダードのフランケンシュタイン』などが過去に受賞したアラビア語圏最高の文学賞「アラブ小説国際賞」に輝いた、水をめぐる傑作長編。 「気候変動や水資源の枯渇が世界的な課題となっている今日、この小説が描く「水に囚われる人間の姿」は、過去の物語ではなく、今まさに現代社会が直面する現実の縮図として読み解くことができる」(本書解説より) 【著者プロフィール】 ザフラーン・アルカースィミー(Zahran Alqasmi) 1974年オマーン生まれの小説家・詩人。これまでに4冊の小説と10冊の詩集を刊行している。4作目となる『水脈を聴く男』(2022年)が、2023年度のアラブ小説国際賞(International Prize for Arabic Fiction)を受賞し、一躍注目を集める。 【訳者プロフィール】 ⼭本薫(やまもと・かおる) 慶應義塾⼤学総合政策学部准教授。東京外国語⼤学外国語学部アラビア語学科卒業、東京外国語⼤学博⼠(⽂学)。専⾨はアラブ⽂学。訳書にエミール・ハビービー『悲楽観屋サイードの失踪にまつわる奇妙な出来事』(作品社、2006年)、アダニーヤ・シブリー『とるに⾜りない細部』(河出書房新社、2024年)など。 マイサラ・アフィーフィー(Maisara Afifi) エジプト出⾝。カイロ⼤学卒業後、1996年に来⽇。通訳者として働きながら、平野啓⼀郎『⽇蝕』、村上春樹『騎⼠団⻑殺し』ほか、森鴎外、太宰治、三島由紀夫らの⽇本語⼩説をこれまでに約20冊、アラビア語に翻訳している。 (出版元より) 発売日:2025.5.7 出版社:書肆侃侃房 判型:四六判 ページ数:216
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死んでから俺にはいろんなことがあった (著 リカルド・アドルフォ / 訳 木下眞穂)
¥2,310
SOLD OUT
俺はただ家に帰りたいだけなのに、それがそんなにおかしいか? ポルトガルの作家が移民の置かれた立場の悲哀を不条理かつユーモラスに描く傑作長編。 郵便配達をしていた俺は故郷の「くに」から逃げてきた。 妻のカルラと幼い息子とともに「島」で不法滞在している。 買い物をした帰りに乗っていた地下鉄が故障で止まってしまい、右も左もわからない場所で降ろされてしまった一家。 なんとか家にたどり着こうとあれこれ画策するが、やることなすことすべてが裏目に出てー。 周囲から存在を認められず、無視され続ける移民の親子は、果たしてどうなるのか? SNSにて大反響!! 「ダメ男小説の新たな傑作登場!と叫びたい」(小竹由美子さん) X(3/23)より 「道に迷ってどうやっても家に戻れない悲哀が、ユーモラスな語り口で描かれていて、すごくよかった」(酉島伝法さん) X(3/28)より 「とても面白かった。(略)進めど戻れど、全く家に帰りつけない移民の家族のお話」(澤西祐典さん) X(3/31)より 「しっかりと面白く、考えさせられる深い余韻を残します」(本屋象の旅さん) X(3/14)より 【著者プロフィール】 リカルド・アドルフォ(Ricardo Adolfo) 1974年にアンゴラに生まれるが、アンゴラの独立により幼少時にポルトガルに帰国。2003年に短編集『すべてのチョリソーは焼くためにある』でデビュー。初長編『ミゼー』はポルトガルでベストセラーとなる。『東京は地球より遠く』(2015年)では日本で働く外国人のサラリーマンの目から見たおかしな日本の日常を描いた。同書からは2019年刊の『ポルトガル短篇小説傑作選 よみがえるルーススの声』(現代企画室)に3篇が収録されている。ドラマや映画の脚本の執筆や絵本も発表するほか、広告界でも国際的に活躍している。2012年より東京に在住。 【訳者プロフィール】 木下眞穂(きのした・まほ) 上智大学ポルトガル語学科卒。ポルトガル語翻訳家。訳書に『ブリーダ』(パウロ・コエーリョ)、『忘却についての一般論』(ジョゼ・エドゥアルド・アグアルーザ)、『エルサレム』(ゴンサロ・M・タヴァレス)、『象の旅』(ジョゼ・サラマーゴ)など。『ガルヴェイアスの犬』(ジョゼ・ルイス・ペイショット)で2019年に第5回日本翻訳大賞を受賞。 (出版元より) 発売日:2024.6.21 出版社:書肆侃侃房 判型:四六判 ページ数:256
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女の子が死にたくなる前に見ておくべきサバイバルのためのガールズ洋画100選 (著 北村紗衣)
¥1,980
「もうダメかも……」を「楽しく生きよう!」に変える、映画の力でサバイブするための100選 あのヒロインみたいになれたらいいな、私と同じだな、私とは違うけどステキだな……。 映画を見ることで、女性であること、少数派であること、自分自身でいることの楽しさに気づける。 もっと楽しく生きる準備をするために、あなたを待っている映画がきっとある。 クラシックな名作から近年の話題作まで、労働問題、恋愛とセックス、フェミニズム、クィア、人種、民族など、多様な視点から厳選した100本の映画ガイド 【もくじ】 プロローグ クラシック 『女だけの都』 女性が政治をすると 『情熱の航路』 いわゆる「毒母」に抗って大人になるヒロイン 『紳士は金髪がお好き』 玉の輿を狙う美女たちのお気楽コメディと思いきや 『デスク・セット』 司書の本気 『幸福~しあわせ~』 どんなホラー映画よりも怖い映画 『教授と美女』 真面目博士とバーレスクの女王のでこぼこ白雪姫物語 『キャット・ピープルの呪い』 心温まるファンタジーホラー おとぎ話 『エバー・アフター』 シンデレラにひとひねり、ふたひねり 『クジラの島の少女』 マオリの伝統を受け継ぐ少女 『魔法にかけられて』 ディズニープリンセスと現実 労働問題 『ノーマ・レイ』 どんどん企業に文句を言おう 『9時から5時まで』 職場の性差別に女性社員の連帯で対抗! 『アフガン零年』 タリバンの抑圧のもとで必死に生きる少女 『ファクトリー・ウーマン』 日常の些細な気づきと努力とちょっとしたオシャレ 『サポート・ザ・ガールズ』 とあるスポーツバーマネージャーのサイテーな1日 ギークガール 『ザ・インターネット』 インターネットが女性の武器になる 『ドリーム』 宇宙を志した黒人女性パイオニアたちを描く 『search /#サーチ2』 インターネットを駆使して母を探す娘の冒険 スポーツ 『プリティ・リーグ』 爽やかな女子野球の世界 『オフサイド・ガールズ』 どうしてもサッカーが見たい! 『少女は自転車にのって』 走るときは、ひとり 『バトル・オブ・ザ・セクシーズ』 連帯する女性たちと中年男性の危機 芸術 『エンジェル・アット・マイ・テーブル』 メンタルヘルスの問題を抱えた女性の自伝 『バンディッツ』 刑務所の女囚たちがバンドを結成 『フリーダ』 実在の画家フリーダ・カーロのドラマティックな人生を描く 『めぐりあう時間たち』 時代を越えて女性たちを結びつける文学 『これが私の人生設計』 建築界の性差別を諷刺する痛快コメディ ファッション 『パーティーガール』 パーティーガールが司書を目指す! 『キューティ・ブロンド』 ダサピンクを脱する映画の、ダサピンクになってしまった日本語タイトル 『マルタのやさしい刺繍』 やさしい刺繍は革新的な刺繍⁉ 『パピチャ 未来へのランウェイ』 ファッションを通して社会の不公正と戦う 『ミセス・ハリス、パリへ行く』 自分のためにオシャレすること 恋愛とセックス 『アントニア』 おおらかさと戦い 『藍色夏恋』 台湾を舞台に少年少女の恋を描くクィアな青春映画 『ホリデイ』 男女関係に関するヒントを含んだロマンティック・コメディ 『キャロル』 男性に忖度しない女性同士のロマンス映画 『ラフィキ:ふたりの夢』 ナイロビのジュリエットとジュリエット 告発と戦い 『黙秘』 秘密が作る女同士の絆 『ボルベール〈帰郷〉』 大変な目にあっても明るく生きる女性たち 『ハンナ・アーレント』 女性いじめを乗りこえて フェミニズム 『母たちの村』 「伝統」と戦う 『未来を花束にして』 未来とか花束とか、そんなレベルじゃない 『グロリアス 世界を動かした女たち』 フェミニズム運動の連帯をひねったスタイルで描く 『バービー』 人生の意味を探して シスターフッド 『タイムズ・スクエア』 階級の違うふたりの少女の大冒険 『マドンナのスーザンを探して』 「平凡な主婦」と不良娘の出会い 『テルマ&ルイーズ』 やっと訪れた女性のためのロードムービー 『プッシーキャッツ』 ポップでオシャレな見た目に隠れた諷刺 『花咲くころ』 踊る以外は許されないとしても 『裸足の季節』 抑圧をはねのける生き生きした少女たち アクションと冒険 『キャット・バルー』 復讐のためお嬢様がアウトローになる西部劇 『チャーリーズ・エンジェル』 女性のためのお笑いアクション 『奇跡の2000マイル』 砂漠の冒険 『キャプテン・マーベル』 私たちは皆自由に生まれるのに、それを忘れる 『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY』 私はバカじゃない ホラー、ファンタジー、SF 『エイリアン』 SFホラーの記念碑的ヒロイン 『コピーキャット』 プロフェッショナル女性ふたりが殺人犯と戦うスリラー 『タンク・ガール』 戦車を乗り回す女性のハチャメチャな活躍を描くSFコメディ 『パンズ・ラビリンス』 プリンセスになるとはどういうことか クィア 『オルランド』 男性から女性になるオルランドの数奇な生涯 『恋のミニスカウエポン』 ハチャメチャなアクションロマンスコメディ映画 『イーダ』 ホロコーストの傷跡とアセクシュアル女性の生き方 『ナチュラルウーマン』 サンティアゴのトランスジェンダー女性の愛と暮らし 『サタデーナイト・チャーチ――夢を歌う場所』 クィアな若者たちを支援するために 『ガール・ピクチャー』 ちょっとしたことで大きく動く人生の可能性 人種・民族 『ウォーターメロン・ウーマン』 自分の先祖を作り出す 『ベッカムに恋して』 サッカーを志すインド系移民の少女 『ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから』 田舎に住む中国系少女の恋 階級 『エリン・ブロコビッチ』 公害と闘うシングルマザー 『女はみんな生きている』 主婦と移民女性がふとしたことから出会って冒険に 『サンドラの週末』 日の光のほうへ歩き、公正のために戦う 『ハスラーズ』 いけすかない犯罪者たちにどうしても同情してしまう 『燃ゆる女の肖像』 見る主体としての女性たち からだ 『4ヶ月、3週と2日』 中絶が違法だった時代のルーマニアの女性たちの苦労 『モロッコ、彼女たちの朝』 女性同士の細やかな連帯、そして美味しそうなパン 『オマージュ』 芸術家としてのご先祖をたずねて 『コール・ジェーン ー女性たちの秘密の電話ー』 いのちを軽視する社会 障害と病気 『ボーイズ・オン・ザ・サイド』 トラブルを抱えた3人の女性のロードムービー 『しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス』 女性芸術家のふしぎな人生 『500ページの夢の束』 若き戦士の大旅行 『トゥルー・スピリット』 海の真ん中でピンク 家族 『グロリア』 子連れ狼ジャンルの金字塔 『母の眠り』 闘病で変わる母娘の関係 『マダム・イン・ニューヨーク』 ことばは道具か、生き甲斐か 『娘よ』 強制結婚から逃げる母娘を乗せたデコトラがパキスタンを疾走 不機嫌なヒロインたち 『冬の旅』 ものすごく感じの悪いヒロインが体現する自由 『ほえる犬は噛まない』 家族愛と風変わりなヒロイン 『ゴーストワールド』 死ぬわけなんかない 『女神の見えざる手』 感じ悪いヒロインのフェミニズム 『女王陛下のお気に入り』 「女は怖い」にならない、女性同士の争い チャレンジ(アート映画) 『ひなぎく』 若い女性ふたりの傍若無人なイタズラ三昧 『男女残酷物語/サソリ決戦』 しょうもないエロティックスリラーかと思いきや驚愕の展開が 『ジャンヌ・ディールマン ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地』 とにかくスローな映画 中学校を卒業してから見よう! 『コフィー』 ふだんは看護師、フリーの時間は犯罪と戦う暗殺者 『バウンド』 レズビアンロマンスが入ったネオノワール 『スタンドアップ』 セクシュアルハラスメントと戦う 『わたしに会うまでの1600キロ』 ひたすら歩き続けるヒロイン 『エクス・マキナ』 青ひげの創造主と自由意志 『マッドマックス 怒りのデス・ロード』 いろいろな要素を含んだ女性アクション映画 『お嬢さん』 帝国とシスターフッド エピローグ 初出一覧と参考文献 索引 【著者プロフィール】 北村紗衣 (きたむら・さえ) 武蔵大学人文学部英語英米文化学科教授。専門はシェイクスピア、舞台芸術史、フェミニスト批評。 著書に『シェイクスピア劇を楽しんだ女性たち』(白水社、2018)、『お砂糖とスパイスと爆発的な何か』(書肆侃侃房、2019)、『批評の教室――チョウのように読み、ハチのように書く』(ちくま新書、2021)、『お嬢さんと嘘と男たちのデス・ロード』(文藝春秋、2022)など。 (出版元より) 発売日:2024.11.12 出版社:書肆侃侃房 判型:四六判 ページ数:224
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現代アメリカ文学ポップコーン大盛
¥1,980
文学からアメリカのいまが見えてくる。更新され続けるアメリカ文学の最前線! 「web侃づめ」の人気連載ついに書籍化。ブラック・ライブズ・マター(BLM)、ノーベル文学賞を受賞したばかりの詩人ルイーズ・グリュックなど最新の動向についても大幅に増補した決定版! 座談会「正しさの時代の文学はどうなるか?」(ゲスト:柴田元幸さん)を収録。 <登場する人物> ドン・デリーロ、ルシア・ベルリン、ナナ・クワメ・アジェイ=ブレニヤー、モナ・アワド、ロバート・クーヴァー、アルフィアン・サアット、ジェスミン・ウォード、トニ・モリスン、チャック・パラニューク、モニク・トゥルン、コルソン・ホワイトヘッド、ローレン・グロフ、ハニャ・ヤナギハラ、カルメン・マリア・マチャド、ジーナ・アポストル、ブレット・イーストン・エリス、ピーター・オーナー、パトリック・デウィット、ジェイク・スキーツ、シェリー・ディマライン、シークリット・ヌーネス、ロクサーヌ・ゲイ、多和田葉子、ミチコ・カクタニ、ポール・ベイティ、ショーン・ペン、ルイーズ・グリュックほか <登場する作品> 『アメリカン・サイコ』『ハミルトン』『サブリナ』『ファイト・クラブ2』『フライデー・ブラック』『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』『ビラヴド』『ゲド戦記』(ル=グウィン遺稿)『マレー素描集』『友だち』『マギー・ブラウンその他の人々』『ポイント・オメガ』『ハックルベリー・フィンの冒けん』『シスターズ・ブラザーズ』『掃除婦のための手引き書』『セルアウト』『ブラッグズヴィルにようこそ』『見えない人間』『彼女の体とその他の断片』『スピン』『サウスパーク』『13の理由』『デトロイト ビカム ヒューマン』ほか 【目次】 はじめに(青木耕平) 執筆者紹介 CHAPTER 1 現代アメリカ文学のおもしろさ ひげを生やしたハックとトム──ロバート・クーヴァー『西部のハック』(里内克巳) 蚊が語るアフリカ100年の人間模様──ナムワリ・サーペル『オールド・ドリフト』(里内克巳) 竜の風と共に去りぬ──ル=グウィン遺稿『ゲド戦記』真の最終章「Firelight」を読む(青木耕平) 人はテロリストに生まれるのではない──カラン・マハジャン『小さな爆弾たちの連合』あるいは我らの時代(青木耕平) 取り残された人たちへの回路──ルシア・ベルリンの作品をめぐって(日野原慶) ルイーズ・グリュック──「わたし」と対峙する詩人(吉田恭子) CHAPTER 2 浮かび上がるアメリカ社会 “America” feat. Elvis Presley, 2018 Remix(藤井光) アウトソースされた苦しみ──ふたつの短編小説から(藤井光) 切り離されるもの──リン・マー『断絶』をめぐって(藤井光) スティル・ナンバー・ワン・アメリカン・サイコ──ブレット・イーストン・エリス、9年ぶりの帰還(青木耕平) ウェルカム・トゥー・(ポスト)エンパイア──B.E.エリス『ホワイト』part 2(青木耕平) 本日限定のセール──21世紀の暴力とゾンビ文化と翻訳と(藤井光) 『ビラヴド(愛されし者)』から『アンべリード(葬られぬ者)』へ──ジェスミン・ウォードとアメリカの10年(青木耕平) 文学を成功作と失敗作に分けてみよう──リチャード・グレイが提唱するフィクションの好ましきあり方(矢倉喬士) 分断されたアメリカにようこそ──T.ジェロニモ・ジョンソンの小説(里内克巳) CHAPTER 3 世界中を旅しながら 九龍に充実するオルタナティヴなリアル──香港バプテスト大学国際作家ワークショップ滞在記1(吉田恭子) 三首の女子がスペキュラティヴ・フィクションをスペキュレイトする──香港バプテスト大学国際作家ワークショップ滞在記2(吉田恭子) コルソン・ホワイトヘッドの基調講演中は日本庭園を回遊していました──ポートランドAWP19参戦記(吉田恭子) 哲学者と文学者を同じ部屋に2日間閉じ込めてみた──ラトガース大学翻訳ワークショップ報告(吉田恭子) CHAPTER 4 魅力的な作家たち 居心地のわるい読書──ハニャ・ヤナギハラ『あるささやかな人生』(加藤有佳織) こわかわいい創造の物語──モナ・アワド『バニー』(加藤有佳織) 3日目のアザの色みたいにきれいだ──パトリック・デウィットによる4つの小説(加藤有佳織) オレンジのブックリスト──ジェイク・スキーツの詩集とシェリー・ディマラインの小説(加藤有佳織) ともだちのともだち──ジェニファー・クレイグ『ポット始めました』とシークリット・ヌーネス『友だち』(加藤有佳織) 「素描」を書く者、「素描」を読む者(藤井光) 「生き延びる」とは何か、「俺たち」とは誰か(藤井光) 残像に目移りを──ドン・デリーロ『ポイント・オメガ』におけるスローモーションの技法(矢倉喬士) 孤独な人のための文学──ピーター・オーナーのささやかな世界(里内克巳) CHAPTER 5 フェミニズムとアメリカ文学 #MeToo時代のクリエイティヴ・ライティング(吉田恭子) ダメ男のレガシーを語る女たち──パートI:アレグザンダー・ハミルトンの場合(吉田恭子) ダメ男のレガシーを語る女たち──パートII: ラフカディオ・ハーンの場合(吉田恭子) ゆがんだカラダ、ひびく声──カルメン・マリア・マチャドの小説(日野原慶) ショーン・ペンよ、ペンを置け──“史上最悪”のデビュー作『何でも屋のボブ・ハニー』(青木耕平) ガールズ・パワーからホラーへ──クリステン・ルーペニアンによるポスト・トゥルース時代の小説戦略(矢倉喬士) 本でできた虹の彼方へ──レインボー・ブックリスト(佐々木楓) 文学の不気味の谷を越えて──メレディス・ルッソの『イフ・アイ・ワズ・ユア・ガール』(佐々木楓) CHAPTER 6 FATをめぐるものがたり FATをめぐるものがたり(1)──『ダイエットランド』と、あるひとつの解放宣言(日野原慶) FATをめぐるものがたり(2)──ふとっていることの語源学(エティモロジー)と物語学(ナラトロジー)(日野原慶) FATをめぐるものがたり(3)──『飢える私』と「残酷な」世界(日野原慶) FATをめぐるものがたり(4)──『ミドルスタイン一家』と『ビッグ・ブラザー』における家族と身体(日野原慶) CHAPTER 7 文学は文字だけではない 文字は文字ではいられない──英語授業でグラフィック・ノベルを教える(矢倉喬士) 君、バズりたまふことなかれ──沈黙を取り戻すグラフィック・ノベル『サブリナ』(矢倉喬士) スケートリンクから宇宙の果てへ──ティリー・ウォルデン『スピン』『陽光に乗って』(里内克巳) あ・・・・・・ありのまま今起こったことを話すぜ!──ドラマ『13の理由』シーズン3で人は誰しも被害者と加害者の側面を持つという作風への批判が相次いだかと思ったら、いつのまにかオルタナ右翼が映画『パシフィック・リム』を理想的な世界とみなしている事実に気づかされていた(矢倉喬士) ソーシャル・ネットワークと文学──アダム・ジョンソン『フォーチュン・スマイルズ』/「ニルヴァーナ」(日野原慶) タイラー・ダーデンふたたび、みたび──『ファイト・クラブ2』そして『ファイト・クラブ3』(青木耕平) トランプのいない世界の風刺──『サウスパーク』の受難(青木耕平) お目醒めはほどほどに──『デトロイト ビカム ヒューマン』における保守的ジェンダー観と人種表象について(矢倉喬士) CHAPTER 8 翻訳とは何か? 英語を壊すお・も・て・な・し──多和田葉子の『献灯使』とマーガレット満谷の『The Emissary』の翻訳術(矢倉喬士) 柴田さんと村岡さん──『ハックルベリー・フィンの冒けん』の新しさ(里内克巳) 詩人のように翻訳し、翻訳者のように創作せよ──パートI:翻訳とアイスランド語の未来(吉田恭子) 詩人のように翻訳し、翻訳者のように創作せよ──パートII:アメリカ手話の翻訳詩を「読んで」みる(吉田恭子) COLUMN 文学の現場はどこにあるのか──イギリスからみた文学創作(吉田恭子) 座談会「正しさの時代の文学はどうなるか?」 加藤有佳織×柴田元幸×藤井光×矢倉喬士×吉田恭子 あとがき おわりに(矢倉喬士) 【著者プロフィール】 青木耕平(あおき・こうへい) 1984年生まれ。出版社勤務を経て、一橋大学大学院に進学、1990年代のアメリカ小説/文化を研究する。現在、東京都立大学・武蔵野美術大学非常勤講師。主な論考に「アメリカの裏切り者」(「アステイオン」93号)、「神話を書き換え、高く翔べ──ジェスミン・ウォードとアメリカの十年」(『歌え、葬られぬ者たちよ、歌え』付属解説)、「『ビラヴド』と、その時代」(「ユリイカ」2019年9月号)。 加藤有佳織(かとう・ゆかり) 慶應義塾大学文学部助教。アメリカやカナダの文学、世界各地のカッパ(的な存在)に関心がある。翻訳にトミー・オレンジ『ゼアゼア』(五月書房新社、2020年、近刊)。 里内克巳(さとうち・かつみ) 大阪大学言語文化研究科に勤める。著作は『多文化アメリカの萌芽』(彩流社、2017年、単著)、マーク・トウェイン『それはどっちだったか』(彩流社、2015年、翻訳)、『〈連載版〉マーク・トウェイン自伝』(彩流社、2020年、翻訳)、『バラク・オバマの言葉と文学』(彩流社、2011年、編著)など。 佐々木楓(ささき・かえで) 関西大学他非常勤講師。セクシュアルマイノリティとされる人たちの小説や映画を中心に、個人と社会の性のあり方について研究中。 日野原慶(ひのはら・けい) 大東文化大学にてアメリカ文学を研究。特に現代のアメリカ小説を対象にエコクリティシズムと呼ばれる環境に焦点を当てた文学批評をおこなっている。ごく最近のアメリカ小説などにも関心をひろげ研究対象としている。 藤井光(ふじい・ひかる) 1980年大阪生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。同志社大学文学部英文学科教授。主要訳書にD・ジョンソン『煙の樹』、S・プラセンシア『紙の民』、R・カリー・ジュニア『神は死んだ』、H・ブラーシム『死体展覧会』、M・ペンコフ『西欧の東』(以上、白水社)、D・アラルコン『ロスト・シティ・レディオ』、T・オブレヒト『タイガーズ・ワイフ』、S・フリード『大いなる不満』、A・ドーア『すべての見えない光』(第3回日本翻訳大賞受賞)、R・マカーイ『戦時の音楽』(以上、新潮社)、N・ドルナソ『サブリナ』(早川書房)など。 矢倉喬士(やぐら・たかし) 西南学院大学で現代アメリカ文学を研究。ドン・デリーロの作品を中心的に扱った博士論文を執筆後、小説、映画、グラフィック・ノベル、ドラマなどを対象に現代アメリカを多角的に考察している。ドン・デリーロ『アンダーワールド』論で2015年度日本アメリカ文学会関西支部奨励賞受賞。翻訳にタナハシ・コーツ『僕の大統領は黒人だった』(慶應義塾大学出版、2020年、池田年穂・長岡真吾との共訳)がある。 吉田恭子(よしだ・きょうこ) 1969年福岡県生まれ。立命館大学教授。英語で小説を書く傍ら、英語小説を日本語に、日本の現代詩や戯曲を英語に翻訳している。短編集『Disorientalism』(Vagabond Press、2014年)、翻訳にデイヴ・エガーズ『ザ・サークル』(早川書房、2014年)、『王様のためのホログラム』(早川書房、2016年)、野村喜和夫『Spectacle & Pigsty』(OmniDawn、2011年、Forrest Ganderとの共訳)など。 (出版元より) 発売日:2020.12.24 出版社:書肆侃侃房 判型:A5判 ページ数:376
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ピロスマニ 放浪の画家と百万本の薔薇 (作 ギオルギ・ガメズ / 訳 児島康宏)
¥2,200
私の絵はジョージアには必要ない なぜならピロスマニがいるからだ ――パブロ・ピカソ ピカソが絶賛し、ジョージアでは国民的人気を誇る放浪の画家ピロスマニ。 彼がモデルとなった名曲「百万本のバラ」は歌手・加藤登紀子によって日本でも大ヒット、現在も歌い続けられている。 女優マルガリータとの運命的な出会いと失恋、別れ。失意のうちに世捨て人として孤独に人生を終えたピロスマニの人生が甦る感動のグラフィックノベル。 ********** ティムラズ・レジャバ駐日ジョージア大使推薦!! ニコ・ピロスマニの絵は一度観ただけで心に届く不思議な力を持っています。 愛に人生を捧げたピロスマニは、同時に貧しく世にも儚い生涯を送ることになったのです。 この本では、我らが愛する「ニコ」という人物を垣間見ることができます。 ********** 【あらすじ】 小さな店を営みながら貧しくも気ままに暮らす画家ニコは、街にやってきたフランス人女優・マルガリータに運命的な恋をする。 毎日毎日贈りものを届け、ついには自分の店まで売り払って荷車9台分の赤いバラを贈ろうと思いつく。 ジョージアで愛される偉大な画家ニコ・ピロスマニが人生を捧げた、マルガリータへの愛の物語。 ニコ・ピロスマニ(Niko Pirosmani) 1862年、ジョージアの農村に生まれ、父母を亡くした8歳で首都に出た。幼いころから読書や絵を描くことを好み印刷工などの職に就いた。この頃、フランス人女優マルガリータに恋したピロスマニが、彼女の滞在するホテルの前の広場を花で埋めつくし一文無しになったという逸話が生まれる。その後は、絵を描いては報酬として酒や食事を得る放浪生活に入る。前衛芸術家たちに見出され脚光を浴びるも、大戦によって生活は困窮を極める。1918年、町の片隅で死去。独自の手法により、人物や動物、農村風景、伝説などを描いた作品群は、没後も国内外から高い評価を受け、現在もジョージアを代表する国民的画家として、人々から親しまれている。 ●ギオルギ・ガメズ(George Gamez) ジョージアのアーティスト。漫画家兼イラストレーターとしても活躍。トビリシ国立美術アカデミーを卒業。街角の壁から書籍、雑誌の表紙、印刷物、オンラインメディアなどで活動。 ●児島康宏(こじま・やすひろ) コーカサスの言語の研究者。ジョージア(グルジア)文学・映画の翻訳。福井県あわら市出身。トビリシ在住。 (出版元より) 発売日:2024.4.15 出版社:書肆侃侃房 判型:A5判 ページ数:88
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宇宙の果てには売店がある (著 せきしろ)
¥1,980
《その星の空は保温しすぎたご飯のような色をしていた。 》 《アンドロイドとの飲み会。アンドロイド達が僕にはわからない「アンドロイドあるある」で盛り上がっている。 》 《月の裏は見たことはあるが、新幹線の車窓から見える大きな看板の裏はまだ見たことがない。 》 《年老いた親のためのタイムマシンはボタンが大きくて操作が簡単だ。 》 自由律俳句と妄想文学の名手、せきしろの新境地! 短編小説より短く詩歌よりも長い、「ショートショートショート」とも呼べる作品群によって切り取られた、もうひとつの世界の生活と郷愁。 数行で完結する超掌編の連作約180編と、数ページの掌編11編を収録した、せきしろ初のSF小説集。 「せきしろさんが宇宙の石板みたいに読者へよこす掌編は、まったくもって僕がときめいたSFそのものであり、進化形であり結晶体であった。郷愁とセンスオブワンダーと、そして卓抜な笑いを備えていた。 SFはもうこれでいい。SFのSはせきしろのSであった。」 ――上田誠(ヨーロッパ企画)解説より ●せきしろ (著) 1970年、北海道生まれ。作家、自由律俳句俳人。主な著書に『去年ルノアールで』『バスは北を進む』『放哉の本を読まずに孤独』など。近著に自由律俳句集『そんな言葉があることを忘れていた』。また又吉直樹との共著に『カキフライが無いなら来なかった』『蕎麦湯が来ない』などがある。 (出版元より) 発売日:2025.4.23 出版社:シカク出版 判型:B7判 ページ数:256
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気づいたこと、気づかないままのこと (著 古賀及子)
¥1,760
「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト 第2位の著者による初のエッセイ集! きょうだいで大笑いしたこと。 入院、いじめ、札幌旅行。 祖母の植木とリステリン。 子どもたちとの愉快な日々。 クーポン、生協、ねこ先輩。 とりとめなくてくだらない、だからかけがえない記憶を 天性の観察眼と感性で鮮やかに大胆に紡ぎ出す。 日記文学の新鋭として各界が注目する著者、 初の本格エッセイ集。 【解説・帯コメント 長嶋有(芥川賞・大江賞作家)】 向田邦子や武田百合子に伊丹十三、 僕が名エッセイストのそれと感じる文章がここにあった。 アプリに頼り、ミールキットで多忙な家事をいなしながら心の中だけがずっと豊かな、新しい時代の、待望のエッセイストの誕生である。(一部抜粋) ●古賀及子 (コガチカコ) ライター、エッセイスト。1979年東京都生まれ。 2003年よりウェブメディア「デイリーポータルZ」に参加。 2018年よりはてなブログ、noteで日記の公開をはじめる。 初の著書である日記エッセイ『ちょっと踊ったりすぐにかけだす』(素粒社)が、「本の雑誌」が選ぶ2023年上半期ベスト第2位に選出された。 (出版元より) 発売日:2024.2.5 出版社:シカク出版 判型:四六判 ページ数:182
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酩酊対話集 酒の穴エクストラプレーン (著 酒の穴)
¥1,100
せきしろ氏・清野とおる氏賞賛!! 「チェアリング」という活動を生み出し、いまやテレビ、ラジオ、雑誌、ウェブメディアなどには欠かせない存在となったスズキナオとパリッコが、前作「酒の穴」に続き、無益に飲み語る。 読んでもまったく身にならない、だけどひとり酒の時間が少しだけ豊かになる、酩酊対話集第二弾。 【コメント】 ・せきしろ(作家、俳人/『去年ルノアールで』など) 「愛とか夢とか勇気とか、どうでも良い曲の歌詞に出てきそうな、あるいは居酒屋にあるカレンダーに書かれていそうな言葉は敬遠して生きてきたが、今はとにかく勇気が欲しい。知らない店に入れるような、知らないメニューを頼めるような、どんな店でも楽しめるような、そんなパリッコ氏やスズキナオ氏が持つ勇気。どれかひとつでも、その欠片でも自分にあれば、別の人生だったとすら思う。」 ・清野とおる(漫画家/『東京都北区赤羽』など) 「戯言集とみせかけた金言集。 ディストピアと化した現代をユートピアにする方法が詰まっている。」 ●酒の穴 プロフィール パリッコとスズキナオによる、日常的な生活の中にぽっかりと現れる「今ここで乾杯できたらどんなに幸せだろう」と思うような場を探求する飲酒ユニット。 なんでもない空き地とか、川沿いの原っぱとか、公園の売店だとか、そういったところに極上の酒の場があるのではないかと活動中。 著書として『ご自由にお持ちくださいを見つけるまで家に帰れない一日』(スタンド・ブックス)『椅子さえあればどこでも酒場 チェアリング入門』(Pヴァイン)『酒を見つめる対話集 酒の穴』(シカク出版)『“よむ”お酒』(イーストプレス)を刊行。 (出版元より) 発売日:2023.10.1 出版社:シカク出版 判型:文庫判 ページ数:176
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しずかなおはなし (文 サムイル・マルシャーク / 絵 ウラジミル・レーベデフ / 訳うちだ りさこ)
¥1,210
真夜中の森で起こった、静かな静かな一大事 はりねずみの家族が、真夜中に散歩にでかけました。 森の動物たちはみんな眠っていますが、2匹のおおかみだけは目を覚ましていました。 おおかみははりねずみをつかまえようとしますが、はりねずみたちが体を丸めて針を逆立てるのでつかまえることができません。 そんなとき遠くの森で鉄砲がなりました。おおかみたちが慌てて逃げていったので、はりねずみたちは無事におうちに帰れました。 真夜中の森でおこったとても静かなお話です。 (出版元より) 発売日:1963.12.20 出版社:福音館書店 サイズ:28×23cm ページ数:12
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うちゅうはきみのすぐそばに (文 いわや けいすけ / 絵 みねお みつ)
¥1,540
宇宙にすんでいるみんなへ 「宇宙はブラジルより近い」という話を耳にしたことはありますか? 宇宙は、一般的には大気がほとんどなくなる100キロメートルより上空とされています。 直線距離では東京駅から富士山よりも近いのです。 でも、宇宙に行くためには莫大な費用と設備が必要なため、すごく遠い場所とされています。 宇宙はワープをしなければ行けないところではないことを感じてもらえるよう、地面から順を追って、宇宙空間までを描いています。 (出版元より) 発売日:2018.1.20 出版社:福音館書店 サイズ:26×27cm ページ数:36
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うちゅうじんはいない!? (作 ジョン・エイジー / 訳 久保陽子)
¥1,793
宇宙人はいると信じて、はるか遠い星までやってきた主人公。 果たして、宇宙人はいるのか、いないのか…その答えを知っているのは読者のあなただけ! 思わずツッコミしたくなる、世界で人気のユーモア絵本! ●ジョン・エイジー 1960年、ニューヨーク生まれ。クーパーユニオン美術大学て絵画と映画製作を学び、絵本作家となる。 2005年発表の“Terrific"でニューヨーク・タイムズ最優秀絵本賞を受賞。邦訳絵本に『マジシャンミロのふしぎなぼうし』(講談社)、『ぼくのサイ』(光村教育図言)、『ぼくはサンタ』(バベルプレス)などがある。 ●久保陽子 1980年、鹿児島県生まれ。東京大学文学部英文科卒。出版社て児童書編集者として勤務した後、翻訳者となる。訳書に『ぼくってかわいそう!』『明日のランチはきみと』(フレーベル館)、『カーネーション・デイ」(ほるぷ出版)、『ハートウッドホテル』シリーズ(童心社)などがある。 (出版元より) 発売日:2019.4 出版社:フレーベル館 サイズ:縦300mm × 横240mm × 背幅8mm ページ数:32
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ものぐさトミー (作 ペーン・デュボア / 訳 松岡 享子)
¥968
なまけ者のトミーは、電気じかけの家に住んでいます。 朝ベッドから起きるのも、お風呂に入るのも、服を着るのも、食べるのも歯をみがくのも、すべて機械じかけ。 ところがある嵐の日,停電になって……。 (出版元より) 発売日:1977.6.24 出版社:岩波書店 ページ数:44
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バーバパパのプレゼント (作 アネット・チゾン, タラス・テイラー / 訳 山下明生)
¥1,540
バーバ一家と南の国の鳥との心温まる話 バーバパパ一家へのクリスマスプレゼントは、南の国の鳥でした。寒いのが大のにがてのその鳥のために、みんなは家の中を暖めるのに大さわぎしますが……。 (出版元より) 発売日:1982.11.15 出版社:講談社 サイズ:A4変型 ページ数:32
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おばけのバーバパパ (作 アネット・チゾン, タラス・テイラー / 訳 山下明生)
¥1,100
日本でも大人気の、フランス生まれのキャラクター「バーバパパ」。はじめてバーバパパが誕生する第1作目が、この『おばけのバーバパパ』です。 フランソワが庭で花に水やりをしているときに、土の中から生まれてきたバーバパパ。ふたりはすぐに友だちになりますが、あまりに大きいので、おうちにおいてもらえません。 動物園からも追い出され、バーバパはやがてひとりぼっちになってしまいますが、「形を自由に変えられる」という特技が思わぬところで役に立つことに! やさしいおばけのバーバパパが、みんなの人気者になるまでをあたたかく描いた絵本。 1972年発売のロングセラー絵本。 (出版元より) 発売日:1972.6 出版社:偕成社 サイズ:23cm×26cm ページ数:32
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すてきな三にんぐみ (作 トミー・ウンゲラー / 訳 今江祥智)
¥1,320
黒いマントに黒ぼうしのどろぼう三にんぐみは、夜になると、山からえものとなる馬車を探しにやってきます。どんな人もこの三にんぐみに出会ったら、ひとたまりもありません! 三にんぐみは、馬車からうばった宝を、せっせと山にはこんで集めていました。 ある夜、このどろぼう三にんぐみが出会ったのは、孤児のティファニーちゃん。これからいじわるなおばさんとくらす予定だったティファニーちゃんは、それよりこのおじさんたちの方がおもしろそう! と、よろこんでついていきました。そこで、宝がぎっしりつまった箱をみつけ、素直にひとつの質問をします。「これ、どうするの?」 そこで三にんぐみが考えた思いつきとは? 1969年邦訳時から読みつがれる、ロングセラー絵本。 (出版元より) 発売日:1969.12 出版社:偕成社 サイズ:30cm×22cm ページ数:38 =============================== 風刺と毒気のきいた作風で、現在でも世界各国で人気を集めているトミー・ウンゲラーによる代表作。ダークだけどカラフルな色彩、ほっこりするストーリーが心に残る傑作です。
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ヘビのクリクター (作 トミー・ウンゲラー /訳 中野完二 )
¥1,100
心やさしく賢いへび、クリクターが大活躍する、世界でもまれな、しかも世界中で愛されているウンゲラーの代表傑作。ナンセンス風ファンタジー。 (出版元より) 発売日:1974.3.20 出版社:文化出版局 サイズ:A4変型 ページ数:32 =========================== 日本でもお馴染みの『すてきな三にんぐみ』など、数多くの絵本作品や映画ポスター等を残し、2019年にこの世を去ったトミーウンゲラー。 こちらはキャリア初期に描かれた作品。キュートなヘビさんが活躍します。
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問題だらけの女性たち (著 ジャッキー・フレミング / 訳 松田青子)
¥990
女の脳は小さい? 女が考えると生殖器がダメになる!? 19世紀の女性たちがいかにバカバカしい迷信と固定観念に苦しめられたか、ユーモアと皮肉炸裂で描くイギリス発ジェンダー絵本! 笑うに笑えない、19世紀ヴィクトリア朝の「大問題」な女性観。何をするにも「問題」があると決めつけられ、「歴史のゴミ箱」に捨てられた女性たちをすくい上げる! ジャッキー・フレミングの手にかかると、皮肉とユーモアは最高の武器になる。 昔も今も、この世界のおかしなところは、こんな風に笑いのめしてやらないと。 ――松田青子 【各紙大絶賛!】 なんて面白く、冴えている絵本だろう! 人間の本質を突き、あらゆる世代の男女、子どもまで読める。 ――「サンデー・タイムズ」 歴史上の偉大な男性たちをめった斬りにして、足げにされてきた女性たちの姿を描き出す! ――「インディペンデント」 未来のフェミニストたちにとって、パーフェクトな贈り物になるだろう。 ――「ビックイシュー」 ●ジャッキー・フレミング (フレミング,J) ロンドン在住。漫画家、イラストレーター。6冊の漫画著作があり、〈ガーディアン〉〈インディペンデント〉等多くの雑誌にイラストを発表している。自身を「フェミニスト漫画家」と呼んでいる。 ●松田 青子 (マツダ アオコ) 1979年兵庫県生まれ。作家・翻訳家。2013年『スタッキング可能』でデビュー。21年『おばちゃんたちのいるところ』で世界幻想文学大賞・短編集部門を受賞。近著に、エッセイ『お砂糖ひとさじで』。 (出版元より) 発売日:2025.5.8 出版社:河出書房新社 判型:文庫判 ページ数:136
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ネオ日本食 (著 トミヤマユキコ)
¥1,980
ユネスコ(※)は、「ネオ日本食」を見落としている。 (※)無形文化遺産に「和食」を登録 – – – – – – – – – – – – – – – 「ネオ日本食」とは:海外から持ち込まれたはずなのに日本で独自の進化を遂げ、わたしたちの食文化にすっかり溶け込んでいる食べ物&飲み物。 – – – – – – – – – – – – – – – B級グルメ、せんべろ、町中華、ヌン活 ── フード界の次なる最注目キーワードは「ネオ日本食」だ! かつてパンケーキ・ブームを牽引したトミヤマユキコが見出した“新概念”。 本書は、その歴史・魅力・美味しさを徹底的に取材し描き切った、読みものとしても一級の渾身作です。 さあ、身近なのに広大な「#ネオ日本食」の世界へ! [登場する店/会社/人とテーマ] ・「ホットケーキ」 珈琲ワンモア ・「パフェ」 浅煎りコーヒーと自然派ワイン Typica ・「たらこスパゲティ」 スパゲティ ダン ・「ランチパック」 山崎製パン株式会社 ・「ホイス」 有限会社ジィ・ティ・ユー ・「餃子」 ホワイト餃子 野田本店 ・「カツレツ」 ぽん多本家 ・「カレー」 インタビュー=稲田俊輔 + ナポリタン、名古屋めし等の論考も! あなたの好きな、ネオ日本食はなんですか? ●トミヤマユキコ 1979年、秋田県生まれ。早稲田大学法学部卒業後、早稲田大学大学院文学研究科に進み、少女マンガにおける女性労働表象の研究で博士号(文学)取得。現在、東北芸術工科大学芸術学部准教授。ライターとして、日本の文学、マンガ、フードカルチャーについて書く一方、大学教員として、少女マンガ研究を中心としたサブカルチャー関連講義を担当している。2021年から手塚治虫文化賞選考委員。24年からNHK高校講座「家庭総合」(NHK Eテレ)でMC。主な著作に『パンケーキ・ノート おいしいパンケーキ案内100』(リトルモア)、『40歳までにオシャレになりたい!』(扶桑社)、『夫婦ってなんだ?』(筑摩書房)、『少女マンガのブサイク女子考』(左右社)、『10代の悩みに効くマンガ、あります!』(岩波ジュニア新書)、『女子マンガに答えがある「らしさ」をはみ出すヒロインたち』(中央公論新社)、『労働系女子マンガ論!』(タバブックス)、『文庫版 大学1年生の歩き方』(清田隆之との共著、集英社文庫)などがある。 (出版元より) 発売日:2024.3.27 出版社:リトルモア 判型:四六判 ページ数:210