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私が私らしく死ぬために 自分のお葬式ハンドブック(野口理恵)
¥1,430
最新の遺体処理から安楽死まで。 あなたは、いつ、どこで死ぬでしょう。 よりよく生きるために知っておきたい「死ぬ」ということ。 一章 死ぬ直前のこと 二章 死んだあと、すぐのこと 三章 私らしく死んでいった人たち 四章 明日も前向きに生きるために 死ぬときの呼吸のこと、食事のこと。宗教のこと、費用のこと、お墓のこと。 うんざりするような「決まりごと」と、これからの私たちのこと。 たくさんの事例を紹介しながら綴るルポルタージュ。 (出版元より) 発売日:2025.3.10 出版社:rn press サイズ:縦17.3 × 横10.4 ページ数:93
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スペクテイター53号 特集「1976 サブカルチャー大爆発」
¥1,100
「政治の季節」と呼ばれる1960年代と、バブル経済へ突入していった1980年代に挟まれて、まるでなにも起こらなかったかのように思われがちな、1970年代。 ところが、大人たちの目の届かない若者たちの世界では、文化的ビッグバンと呼ぶべき重要な出来事が起きていた。 オカルト、アニメ、パンク、自己教育…。 4つのサブカルチャー誕生の瞬間に立ち会ったリトルマガジン関係者の証言や論考を通じて、1976年に起こったサブカルチャー大爆発の真相に迫る。 目次 PLAY BACK 1976 作画 関根美有 クロニクルズ 70年代の主な出来事 論考 アナザー・スピリッツ・オブ・76 〝76年精神〟とはなにか 文 宇田川岳夫 インタビュー① 氷川竜介氏(アニメ・特撮評論)に聞く 『宇宙戦艦ヤマト』とファンダム形成史 取材・構成 鴇田義晴 インタビュー② 武田崇元氏(八幡書店社主)に聞く 『地球ロマン』とジャパニーズ・オカルト再発見 取材・構成 宇田川岳夫 NIPPON 70S 写真 児玉房子 寄稿① 『ロック・マガジン』にみるパンクの日本上陸 文 東瀬戸悟 写真提供 阿木譲アーカイブ 開田裕治 寄稿② 自己教育の教科書として創刊された『別冊宝島』 文 長沼行太郎 まんが 「夜の魂」 作 まどの一哉 はみだし偉人伝 その4 水谷孝 裸のラリーズと「死」 文 横戸茂 写真 中藤毅彦 (版元より) 発売日:2024.8.30 出版社:エディトリアル・デパートメント サイズ:B5変型 ページ数:184 ============================= ひとつのテーマを深く掘り下げ、日常に新たな知識・視点を与えてくれるバイアニュアルマガジン”SPECTATOR”。 53号は「1976 サブカルチャー大特集」と題し、日本のサブカルチャー史における「1976」に焦点を当て、現代の我々を取り巻く文化の出発点を考察。 1976といえばやはりパンク誕生の年という印象が強くありますが、音楽に限らず、さまざまな分野において変革が起きていたということ。 2020年代の現代に目を向けると、高度に発達した科学技術が文化面にも大きな影響・変化をもたらしつつあります。 サブカルチャーは社会の姿を映す鏡であり、1976年という激動の時代を追った本書から得られるものは多いはず。
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スペクテイター 52号 「特集 文化戦争」
¥1,100
人種差別、ジェンダー平等、同性婚などの課題をめぐって議論が沸騰し、ときには激しい争いにまで発展することもある現代社会。 自分とは異なる立場や価値観をもつ相手を攻撃しあう〝文化戦争〟とも呼ばれるこの状況は、いつ頃から、どのようにして始まったのか? 私たちは、いったい誰と、何をめぐって争っているのか? 社会の二極化がすすむ理由や、ポリティカル・コレクトネス、キャンセル・カルチャー、WOKEなどの新語の背景、保守・リベラルといった政治思想の対立軸のしくみを探ります。 目次 イントロダクション “文化戦争用語”の基礎知識 まんが Riots IN USA アメリカの大学に台頭する息苦しい現実 作画 芳川ミコ 原作 赤田祐一(編集部) 論考 PC論争と文化戦争 文 高階悟 リベラルと保守のちがいがわかる政治思想入門 構成・文 桜井通開 図説 ひとめでわかるリベラルと保守のちがい 本テキスト提供 河野博子 画 藤本和也 インタビュー サミー前田氏に聞く 三多摩に流れついた日本のロック 取材・構成 編集部 まんが リベラルと保守──アメリカ政治の50年 作画 関根美有 原作 赤田祐一(編集部) ブックガイド アメリカ政治思想の現在を理解するための読書案内 選書・文 桜井通開 漫画評論 WAKE UP! ふくしま劇画にウォークネスを発見せよ 文 宇多川岳夫 図版協力 ふくしま政美 アメリカ政治思想史研究者・井上弘貴さんに聞く 日本人が知らないアメリカ保守 取材・構成 鴇田義晴 ジャーナリスト・河野博子さんに聞く “文化戦争”の起源と根底にあるもの 取材・構成 赤田祐一(編集部) (版元より) 発売日:2023.12.30 出版社:エディトリアル・デパートメント サイズ:B5変型 ページ数:176 ============================ ひとつのテーマを深く掘り下げ、日常に新たな知識・視点を与えてくれるバイアニュアルマガジン”SPECTATOR”。 52号は「文化戦争」と呼ばれる、昨今の政治的思想や価値観に基づく人々の衝突に焦点を当て、その起源や用語の定義を時折漫画も交えて、丁寧に解説。 ここ10年くらい、二元論的に社会が語られることが増え、党派間の分断の溝も深まり続けているように思えます。 本書は「保守」「リベラル」のような基本的な概念から、現代アメリカにおける政治思想の動向、文化戦争についてのブックガイドなど、流動的で変容し続ける情報社会の中で一度足を止め、その様相について見つめ直すことのできる内容となっています。
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スペクテイター 51号 「特集 自己啓発のひみつ」
¥1,320
「この本を読めば、あなたの人生が変わります」 そんな甘いことばで誘い、心を惑わす、自己啓発系コンテンツ。 自分とは無縁だと思っていてもSNSやアプリを介して届けられ、いつのまにか〝自分みがき〟をさせられていたりするから、やっかいだ。 自己啓発の文化は社会にも深く浸透している。自助、教養、自己肯定感、ポジティブシンキング…。 これらの成長や改善を促す言説は、いつ、どのようにして根づいたのか? ルーツを辿ってみると、そのタネは明治の頃に早くも蒔かれていたことが…。 経済低成長時代に入り、よりいっそうの努力や向上が求められる社会のなかで、ひとり迷子にならないために、いま知っておきたい自己啓発のひみつ。 目次 まんが 自己啓発って何だろう? 哲学者エマソンからカーネギー『人を動かす』まで。自己啓発の文化史をストーリーまんが仕立てで 作画 関根美有 原作 赤田祐一(編集部) インタビュー 真鍋厚「自己啓発が流行りつづける背景」 アップルウォッチ、マインドフルネス、推しカルチャーなど、デジタル周辺の自己啓発文化を語る 取材・構成 鴇田義晴 インタビュー 大澤絢子「日本・修養・自己啓発」 『「修養」の日本近代 自分磨きの150年をたどる』(NHK出版)をもとに「修養」と「自己啓発」の関係について聞く 取材・構成 横戸 茂 インタビュー 斎藤直子「眼ざめよ! エマソン」 『自分を変えるということ アメリカの偉大なる哲学者エマソンからの伝言』(幻冬舎)をもとに「北米の自己啓発の起源」について聞く 取材・構成 赤田祐一(編集部) ブックレビュー 自己啓発書まとめて読んでみた サミュエル・スマイルズ『自助論』から、堀江貴文『多動力』まで。新旧取り交ぜた啓発書30冊を解説 選書・執筆 桜井通開 イラストレーション ぱやの 論考 自己啓発のパラドックス 自己啓発がはらむ問題性の指摘と、社会全体でどう対処していけばよいか。『思考のための文章読本』(ちくま学芸文庫)著者による提言集 文 花村太郎 イラストレーション 芳川ミコ (版元より) 発売日:2023.3.20 出版社:エディトリアル・デパートメント サイズ:B5変型 ページ数:176 ============================ ひとつのテーマを深く掘り下げ、日常に新たな知識・視点を与えてくれるバイアニュアルマガジン”SPECTATOR”。 51号は「自己啓発のひみつ」と題し、世間一般に広く受容され、社会に深く浸透する「自己啓発コンテンツ」に焦点を当てています。 大型本屋さんの売上ランキングの棚など、高確率で自己啓発的な書籍がランキング入りしているのをよく見かけます。 (私も「人とうまく話せる方法」みたいな本を何度か手にしたことがあります) 本書はその起源の解説から、実際に自己啓発本を読んだブックレビュー(福沢諭吉まで遡って)、自己啓発カルチャーが浸透する時代背景の解説など、現代社会に生きる人々から求められる「幸福」の形について考えさせれる内容となっています。
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韓国グラフィックデザイナーの仕事と環境 (著 後藤哲也)
¥3,300
SOLD OUT
K-POP、独立系出版、フェミニズムなど韓国の社会や文化を動かすグラフィックデザインの現在形を紹介。 その実践の背景にある考え方や状況に迫る。『K-GRAPHIC INDEX』の姉妹編。 第1章 Art of Pop Culture / 現代韓国を彩るポップカルチャーの表と裏 SPARKS EDITION/GAGARIN/PADOSTUFF/Gu/Helicopter Records/Bowyer/Bae Minkee/なぜハングルを使うのか?: K-POPにおける多層的で独特なデザインの可能性/K-POPデザインの表と裏: PRESS ROOM + MHTL + SUUUB SERVICE鼎談 第2章 ポスト・トゥルース時代の本とデザイナー SUPERSALADSTUFF/donshinsa/withtext/Aprilsnow/front-door/workroomとworkroom press: 美術から始まりファッションにいたるまで/YOUR-MINDとUnlimited Edition: ソウルにおける独立系出版とブックフェアの展開/propaganda pressとGunsan Book Fair: クンサンにおける地方出版とブックフェアの挑戦/クィアコミュニティと出版: 潟見 陽(loneliness books)に聞く韓国のデザイナーたちとの連帯 第3章 デザイナーを取り巻く課題と未来をつくる活動 Scenery of Today/Good Question/studio161 design unit/Stuckyi studio/Park Eerang/Park Yeounjoo / Hezuk Press/Min Guhong Manufacturing/この混乱を直視せよ: フェミニストデザイナーソーシャルクラブを通じて再び出会った世界/差別のないデザイン: イ・ジェヨン(6699press)インタビュー/いま、グラフィックデザインを学ぶということ: ソウル市立大学校と桂園芸術大学校の事例/TWという学生サークル、そしてその後: 2008年から現在までのメンバーの活動について ●後藤 哲也 デザイナー/キュレーター/エディター。大阪を拠点にグラフィックデザインの実践と研究を行う。 著書に『C-GRAPHIC INDEX』『K-GRAPHIC INDEX』(グラフィック社)、『YELLOW PAGES』(誠文堂新光社)がある。 主な展覧会企画に「ddd DATABASE 1991-2022」(京都dddギャラリー、2022)、 「もじ イメージ Graphic 展」(21_21 DESIGN SIGHT、2023)など。近畿大学文芸学部文化デザイン学科教授。 (版元より) 発売日:2025.3.10 出版社:グラフィック社 判型:B5変型判 (縦250mm 横180mm 厚さ18mm) ページ数:248
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「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を。 (著 小川たまか)
¥924
「わたし」を奪われずに生きるために。 性暴力被害、ジェンダー格差、年齢差別、#MeToo…… 社会から軽く扱われてきた暴力に声を上げ続けた記録。 文庫版新章「自由のほうへ行くために」を増補! 社会から隠されてきた小さな声を丹念に取材し続ける著者が、わたしたちに降りかかる「らしさ」の呪いを断ち切り、生きづらさを理解するための新たな補助線を書き加えていく。 性暴力被害やハラスメント、痴漢犯罪、#MeToo、2017年と2023年に行われた性犯罪刑法改正──。 この不合理な世界で闘うあなたを決してひとりにしない、レジスタンス・エッセイ。 新章「自由のほうへ行くために」を増補。 この社会を見る角度や場所を変えなければいけない。 その周辺で何が起きているか見つめなければいけない。 ――(本文より) ●小川 たまか (おがわ・たまか):1980年東京生まれ。大学院卒業後、2008年に共同経営者と編集プロダクションを起ち上げ取締役を務めたのち、2018年からフリーライターに。Yahoo!ニュース個人「小川たまかのたまたま生きてる」などで、性暴力に関する問題を取材・執筆。著書に『告発と呼ばれるものの周辺で』(亜紀書房)、『たまたま生まれてフィメール』(平凡社)、共著に『わたしは黙らない──性暴力をなくす30の視点』(合同出版)がある。エトセトラ特集号「ジェンダーと刑法のささやかな七年」(etc.books)では責任編集をつとめる。 (版元より) 発売日: 2025.3.12 出版社:筑摩書房 判型:文庫版 ページ数:256
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シブいビル (著 鈴木伸子 / 写真 白川青史)
¥990
一九六四年東京オリンピック前後に建設された、昭和の香りただよう「シブビル」。 昔ながらの喫茶店、象が下りた階段、都心にひっそりとある屋上庭園…… その魅力と価値を豊富な写真とともに紹介。 ◆もくじ◆ はじめに 日本橋 日本橋髙島屋 増築部分 日本橋 柳屋ビルディング 有楽町 東京交通会館 新橋 新橋駅前ビル 新橋 ニュー新橋ビル 丸の内 新東京ビル 丸の内 国際ビル 銀座 静岡新聞・静岡放送東京支社ビル コラム 1957年の有楽町 読売会館と東京都庁 永田町 国立国会図書館東京本館 永田町 ホテルニューオータニ 竹橋 パレスサイドビル 新宿 紀伊國屋ビル 目黒 目黒区総合庁舎 池袋 ロサ会館 中野 中野ブロードウェイ コラム 1960年代のデパート建築 [失われたシブいビル] 銀座 ソニービル 有楽町 有楽町ビル・新有楽町ビル 赤坂 三会堂ビル 赤坂 コマツビル 虎ノ門 ホテルオークラ東京 別館 あとがき ーー ●鈴木 伸子 (スズキ ノブコ) 東京生まれ。東京女子大学卒業後、2010年まで雑誌「東京人」編集部に勤務。退社後、都市、建築、鉄道、町歩きなどをテーマに執筆活動を行う。著書に『大人の東京散歩「昭和」を探して』『シブいビル』など多数。 (版元より) 発売日:2024.6.6 出版社:河出書房新社 判型:文庫判 ページ数:184
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レトロ家電デザイン (著 ジェロ・ジーレンス)
¥2,640
著者はオランダのレトロ・ガジェット収集家。 そのコレクションを基にした、1960~80年代の優れたデザインの家電製品を紹介する本。 コーヒーミルや電動ナイフなどの台所用品、ドライヤーやシェーバーなどの洗面所用品を主に掲載しており、冷蔵庫など大物は扱わない。 また、ヨーロッパのコレクターらしくヨーロッパの企業の製品が多く、アメリカの製品はあまり見られない。 製品の発売年順に並べられており、フィリップスやナショナルなど、主要メーカーについてのコラム的な記事が所々に挿入されている。 ●ジェロ・ジーレンス オランダのヴィンテージコレクターとして、家庭向け電気製品や電子ゲーム機を収集。1200箱を越える小型家電のコレクションがある。 オンライン広告やウェブサイトを制作するデザイナーとしても、25年間活動を継続。 最初の書籍として、1970~80年代の携帯型や据え置き型のゲーム機などを取り上げた、『Electronic Plastic(エレクトロニック・プラスチック)(gestalten社刊行)がある。 (版元より) 発売日:2022.8.8 出版社:グラフィック社 判型:B5変形 (19.1 x 2.3 x 23.5 cm) ページ数:256
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ウォンバットのうんちはなぜ、四角いのか? (著 高野光太郎)
¥1,760
話題の「謎のモフモフ動物」の生態が明らかに! 本邦初! オーストラリアにすむ、可愛すぎる謎のモフモフ動物「ウォンバット」の秘密と魅力を、日本で一番詳しい研究者が徹底紹介! 足:速い!時速40kmで走る。 お尻:めっちゃ硬い。これで肉食獣を撃退! 魅力:とにかく可愛い。 ある日は泥んこになりながらウォンバットを追いかけ、またある日は複数のウォンバットを一度に抱っこし、そしてある日は病気に罹ったウォンバットを治療する。 高校卒業後、すぐにオーストラリアの大自然へ旅立った「ウォンバットまみれ」の日々を過ごす著者とともに森や草原を探索する「紙上フィールドワーク」! ―――――――――――――――――――――――――――――――――――――― 【目次】 旅のはじめに—―フィールドワークから はじめに ・いざ! オーストラリアの森林へ!—―秘密のウォンバット 第1章:さらば故郷。少年はオーストラリア大陸を目指す 第2章:留学生活は甘くない? —―タスマニア大学理学部動物学科、奮闘の日々 [コラム]異文化交流あるある 第3章:ウォンバットのうんちはなぜ、四角いのか? ・3種のウォンバット ・ウォンバットを苦しめる恐怖の感染症との戦い ・希望の光 ・サイン ・分子生物学(ミクロ)の世界へ。 ・ウォンバット研究者、再びフィールドへ ・「ウォンバットを守りたい!」その強い想いが裏目に…… [コラム]:海外での研究室あるある 第4章:驚き! オーストラリアの動物たち ・コアラ ・カモノハシとハリモグラ ・タスマニアデビル ・タスマニアタイガー 第5章:野生を守る ・失われていく自然。その先に待ち受けるもの おわりに 参考文献 ●高野光太郎(たかの・こうたろう) ウォンバットを愛し、またウォンバットに愛されたウォンバット研究者。愛知県出身。2012年に日本の高校を卒業後、タスマニア大学理学部動物学科・同大学院生物化学修士課程修了。メルボルンでの就労経験を経て、現在はサンシャインコースト大学健康・行動科学部でさらなるウォンバットの研究に携わる。 (版元より) 発売日:2022.10.25 出版社:晶文社 判型:四六判 ページ数:240
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普通の奴らは皆殺し (著 アンジェラ ネイグル / 訳 大橋完太郎 / 監修 清義明)
¥2,420
SOLD OUT
なぜリベラルは敗北するのか? なぜトランプは大統領になれるのか? オルタナ右翼はリベラルが生み出したモンスターである。 マーク・フィッシャーに並ぶ論客による、オルタナ右翼・トランプ主義者研究の最重要書 本書は、2010年代初頭に起こったインターネット文化戦争を忠実に記録し、それが2016年のドナルド・トランプ大統領誕生に大きな役割を果たした「オルタナ右翼」となって発展する道行きをマッピングする。 オルタナ右翼の特徴が、60年代カウンターカルチャーに由来する「侵犯的な反道徳スタイル」だとしたら? 本来リベラルであったインターネットのサブカルチャーは、どのように右傾化し、メインストリームを征服していったのか? 「中流階級が自己懲罰として自らを鞭打ち、それが危険な荒波となってリベラル左派を飲み込み、道を見失わせる。アンジェラ・ネイグルはそのなかで、灯台守となってわたしたちに出口を示す。彼女の分析は容赦ないが、決して残酷ではない。疎外と敗北に慣れすぎた多くの左派とは異なり、ますます残酷になる世界を変える唯一の方法として政治を信じている。彼女はわたしが待ち望んでいた作家であり社会評論家だ」――コナー・キルパトリック「ジャコバン・マガジン」 「ネイグルは世界でもっとも輝かしい光のひとりであり、知的同調からの独立を宣言した新世代の左翼作家・思想家である」――キャサリン・リュー(作家・アメリカ文化理論家) 「わたしたちの時代の混沌のただなかで、頼るべき人としてアンジェラ・ネイグルのような聡明で恐れ知らずの批評家がいることは救いになる。彼女は右翼のサブカルチャーの出現とその重要性を適切に説明することができないリベラルの陳腐な教義で我慢することを好まず、インターネットの洞窟のもっとも汚れた場所まで降りて、鋭く冷静な分析をわたしたちに与えようとする唯一の存在だ」――アンバー・アリー・フロスト「チャポ・トラップ・ハウス」 「アンジェラ・ネイグルは、有害なレイシズムとミソジニーが先端的なカウンターカルチャーのパッケージとして現れたとき、それに対してダブルスタンダードを用いることを一貫して拒否した、数少ない書き手のひとりである。本書は、ウェブ上のニヒリズムとファシズムがもつ新しい一面に関する見事な解説であり、この新しいニヒリズムとファシズムは、もはや「(笑)」をつけておけばよいのだと言って逃げることはできない」――デイビッド・ゴロンビア(『ビットコインのポリティクス:過激な右翼としてのソフトウェア』著者) 本書は、アメリカのオルタナ右翼がどのように誕生し、メインストリームへと勢力を拡大し、2016年のドナルド・トランプ大統領誕生に大きな影響を与えたかを研究した書籍です。 オルタナ右翼の誕生には、いわゆるリベラル(左派)が大きく関与していました。 日本においても、状況は同じです。 オルタナ右翼を正しく理解しないことには、リベラルの敗北はこれからも続きます。 そういった問題意識から、本書の翻訳刊行を決めました。 ●アンジェラ・ネイグル 1984年、アメリカ・テキサス州生まれ、アイルランド・ダブリン在住の作家・社会評論家。オルタナ右翼の専門家として「ニューヨーカー」「バッフラー」「ジャコバン」「アイリッシュ・タイムズ」ほか多くの雑誌に寄稿している。反フェミニストのオンライン・サブカルチャーに関する研究で博士号を取得。2017年に刊行した『KILL ALL NORMIES』は、白人至上主義のオルタナ右翼の起源に迫るドキュメンタリー『Trumpland: Kill All Normies』の原作となった。著書に『緊縮財政下のアイルランド 新自由主義の危機と解決策』 (コリン・コールターとの共著)など。 ●大橋完太郎 (オオハシ カンタロウ) 1973年生まれ。神戸大学大学院人文学研究科教授。専門は近現代フランス思想、表象文化論、芸術哲学。著書に『ディドロの唯物論』(2011年、法政大学出版局)。訳書にマーク・フィッシャー『ポスト資本主義の欲望』(2022年、左右社)、リー・マッキンタイア『ポストトゥルース』(2020年、監訳、人文書院)など。 ●清義明 1967年、神奈川県横須賀市出身。ライター、ジャーナリスト。株式会社オン・ザ・コーナー代表。著書に『サッカーと愛国』(2016年、ミズノスポーツライター賞優秀賞受賞)、『2ちゃん化する世界ー匿名掲示板文化と社会運動』(2023年、共著)、『コンスピリチュアリティ入門: スピリチュアルな人は陰謀論を信じやすいか』(2023年、共著)など。 (版元より) 発売日:2025.1.17 出版社:Type Slowly 判型:新書版 ページ数:240
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ガザ 欄外の声を求めて (著 ジョー・サッコ / 訳 早尾貴紀)
¥2,530
コミックのアカデミー賞「アイズナー賞」受賞作品 世界屈指の風刺漫画家による芸術的ジャーナリズム 「人間」を問う、小さき声。 1956年、ハーンユーニスで275人、ラファハで111人のパレスチナ人がイスラエル兵に射殺された。 無数の公文書の奥に埋もれた凄惨な大虐殺事件に着目したコミック・ジャーナリストが、徹底的な独自調査により、ガザ地区の過去と現在、悲劇の本質を浮かび上がらせる。 [FOOTNOTE=挿話・脚註] 漫画で学ぶパレスチナ/イスラエル問題 「ジョー・サッコの素晴らしくも痛ましい戦争ルポルタージュは説得力がある。一冊の本が私たちの人生にとっていかに重要かを教えてくれる」――「ニューヨーク・タイムズ」 「サッコの仕事にはほとんど前例がない。唯一無二の存在だ」――「ニューヨーク・レヴュー・オブ・ブックス」 「現代史を記録するシーケンシャル・アートの妥当性を世界に宣言する説得力のある傑作」――「ワシントン・ポスト」 「絶望的な状況に追い込まれた民衆を描いた、時代を超越する肖像。これまでにないジャンル。コミックス形式のジャーナリズムにおける天才的な作品」――「ロサンジェルス・タイムズ」 日々めまぐるしく動く状況を正しく知るためには、歴史に立ちかえる必要があると考えます。 パレスチナ/イスラエル問題を知る一助となればと思います。 コミックなので入門書としても最適です。いそっぷ社から刊行されている『パレスチナ』(ジョー・サッコ著)、青土社から出ている『ホロコーストからガザへ』『なぜガザなのか』(サラ・ロイ)と併せてお読みいただけたら嬉しいです。 ●ジョー・サッコ 1960年、マルタ島生まれ。コミック・ジャーナリスト。戦争ルポルタージュ漫画の作家、芸術家として広く認められており、「ディテールズ」、「ニューヨーク・タイムズ」、「タイム」、「ハーパー」など各誌に漫画によるリポートを発表してきた。著作は14か国語に翻訳されている。1991年から92年にかけて現地を取材して刊行したコミック『パレスチナ(Palestine)』[日本語訳は小野耕世訳、2007年/特別増補版、2023年]はアメリカン・ブック賞を受賞し、ボスニア紛争をテーマにした『安全地帯ゴラジュデ(Safe Area Goražde)』[未邦訳]はアイズナー賞を受賞した。また同書は2000年に「ニューヨーク・タイムズ」の注目書籍、「タイム」誌のベスト・コミックに挙げられた。2009年に刊行された本書『FOOTNOTES IN GAZA』はアイズナー賞ほか、アングレーム国際漫画祭・世界観賞、ライデンアワー・ブック賞、オレゴン・ブック賞などを受賞。2023年、マルタ大学より文学博士号を授与された。現在、オレゴン州ポートランド在住。 ●早尾貴紀 1973年生まれ、東京経済大学教員。パレスチナ/イスラエル研究、社会思想史研究。ヘブライ大学客員研究員として2002-04年(第二次インティファーダ期)に東エルサレム在住、その間に西岸地区、ガザ地区、イスラエル国内でフィールドワーク。著書に『パレスチナ/イスラエル論』、『ユダヤとイスラエルのあいだ』など、訳書に『パレスチナの民族浄化』イラン・パペ(田浪亜央江との共訳)『ホロコーストからガザへ』サラ・ロイ(岡真理、小田切拓との共訳)などがある。 (版元より) 発売日:2024.10.3 出版社:Type Slowly 判型:B5変形判 (縦242mm 横182mm 厚さ27mm) ページ数:432
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呪いの言葉の解き方 (上西充子)
¥1,760
SOLD OUT
「文句を言うな」 「君だって一員なんだから」 「嫌なら辞めちゃえば?」 「母親なんだからしっかり」…… 政権の欺瞞から日常のハラスメント問題まで、隠された「呪いの言葉」を2018年度新語・流行語大賞ノミネート「ご飯論法」や「国会PV(パブリックビューイング)」でも大注目の著者が「あっ、そうか!」になるまで徹底的に解く! 「私たちの思考と行動は、無意識のうちに「呪いの言葉」に縛られている。 そのことに気づき、意識的に「呪いの言葉」の呪縛の外に出よう。 思考の枠組みを縛ろうとする、そのような呪縛の外に出よう。のびやかに呼吸ができる場所に、たどりつこう。 ――それが、本書で伝えたいことだ。」(本文より) 【目次】 第1章:呪いの言葉に縛られない 1 嫌なら辞めればいいのだろうか 2 呪いの言葉の解きかた 第2章:労働をめぐる呪いの言葉 1 アルバイト学生の悩み 2 「カラスはやっぱり黒いです!」――『ダンダリン』 3 持ち込まれた分断――『サンドラの週末』 4 「だらだら残業」という呪い 第3章:ジェンダーをめぐる呪いの言葉 1 「妻」役割をめぐる葛藤――『しんきらり』 2 家事労働はなぜ無償か――『逃げるは恥だが役に立つ』 3 「母なるもの」が追い詰める 4 仕事の上では破綻は見せない――男性を縛る「呪い」 5 支援を受ける権利 6 私は黙らない 第4章:政治をめぐる呪いの言葉 1 原発事故後の情報過疎の中で 2 デモが変えるもの 3 政権との対峙 4 国会パブリックビューイング――可視化が持つ力 第5章:灯火の言葉 1 人を動かす言葉 2 相手と向き合う 3 仕事のうえでの言葉はリップサービスか 4 見つめた先に――『わたしは、ダニエル・ブレイク』 5 偽りの称賛とやりがい搾取 第6章:湧き水の言葉 1 視界が開けて、言葉が湧き出る 2 人生やり直しスイッチは、もう押さない――『カルテット』 あとがき 註一覧 付録 呪いの言葉の解きかた 文例集 ●上西充子(うえにし・みつこ) 1965年奈良県生まれ。東京大学大学院経済学研究科第二種博士課程単位取得中退。日本労働研究機構(現在の労働政策研究・研修機構)研究員を経て、2003年に転職。現在、法政大学キャリアデザイン学部教授、同大学院キャリアデザイン学研究科教授。2017年3月に衆議院厚生労働委員会にて、2018年2月と2019年2月に衆議院予算委員会にて、意見陳述(順に、求人トラブル問題、裁量労働瀬データ問題、統計不正問題)。2018年6月より、国会パブリックビューイング(@kokkaiPV)代表。著書に、『大学生のためのアルバイト・就活トラブルQ&A』(石田眞・浅倉むつ子との共著、2017年、旬報社)、監修に『10代からのワークルール』(2019年、旬報社)など。『Yahoo! ニュース 個人』や『ハーバー・ビジネス・オンライン』に「働き方改革」など時事問題を寄稿。 (版元より) 発売日: 2019.5.25 出版社:晶文社 判型:四六判 ページ数:284
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家父長制はいらない (編 仕事文脈編集部)
¥1,540
[4.24 再入荷] 格差、差別、バッシング、家族、戸籍……色んなひとが困っているけど、これって全部同じ問題=家父長制なんじゃないか? さまざまな角度から「仕事」を考えるリトルマガジン『仕事文脈』。 近年掲載した記事の中からフェミニズム、ジェンダー、セクシュアリティにまつわる文章を再編集。 性差別的な問題の根幹にある、男性支配的な社会システムである家父長制を解体するための言葉を収録。 【目次】 1.ことば・表現 小さな言葉 小沼理 Shitが溢れるインターネット空間 濵田真里 空白のビルボードを見つめて 小林美香 2.カルチャー 「伝え方が悪かったかな、勘違いさせてごめん!」 ニイマリコ 「伝統」を解体する際に 小田原のどか 美術の場でセーファースペースをつくる ケルベロス・セオリー 3.家族 文学の中の「オンナ・コドモ」ーあるいは家庭ーの領域の仕事 小川公代 シルバニアファミリーから考える 浪花朱音 結婚願望がゼロになるまで 笛美 4.社会・政治 政治家だけじゃない 私たちだって主役であるべき 和田靜香 その家父長制は誰のため?──マジョリティ男性に必要な学びとレジスタンス 清田隆之 安倍晋三という政治家が力を持った時代、女性や家族、性的マイノリティをめぐる政策はどう展開されたのか 山口智美 5.セックス びわこんどーむくんがゆく。 清水美春 セックスワーク・イズ・ワークを拒むもの 戸田真琴 6.クィア 点が線になるまで、線が面になるまで 和田拓海 ひとりで生きたい とりうみ 台湾のナイトクラブで婚姻平等を体験する 燈里 働きながら性別移行した私の経験 おいも (版元より) 発売日:2024.7.11 出版社:タバブックス 判型:B6版変型(173mm×123mm) ページ数:160 ================== リトルマガジン『仕事文脈』に掲載されたフェミニズム、ジェンダー、セクシュアリティにまつわる文章を再編集。 日本社会に残る「家父長制」を解体するための言葉を収録。 家父長的構造を可視化することで、その潜在性に気付かされる一冊。
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天災と国防 (著 寺田寅彦)
¥1,078
標題作「天災と国防」ほか、自らの関東大震災経験を綴った「震災日記より」、デマに対する考察「流言蜚語」など、地震・津波・火災・噴火などについての論考やエッセイ全十二編を収録。 平時における備えと災害教育の必要性など、物理学者にして名随筆家ならではの議論はいまだに有効である。 天災について再考するための必読書。(解説・畑村洋太郎) 天災の被害を大きくするのは人災である 悪い年回りはむしろいつかは回って来るのが自然の鉄則であると覚悟を定めて、良い年回りの間に充分の用意をしておかなければならないということは、実に明白すぎるほど明白なことであるが、またこれほど万人がきれいに忘れがちなこともまれである。 「文明が進めば進むほど天然の暴威による災害がその劇烈の度を増す」 「現代では日本全体が一つの高等な有機体である。各種の動力を運ぶ電線やパイプやが縦横に交差し、いろいろな交通網がすきまもなく張り渡されているありさまは高等動物の神経や血管と同様である。その神経や血管の一か所に故障が起こればその影響はたちまち全体に波及するであろう」――<本文より抜粋> ※本書は『寺田寅彦全集』『寺田寅彦随筆集』(岩波書店)を底本に、物理学者で随筆家でもある寺田寅彦の発表したもののなかから災害に関連するものを集め、再構成したものです。 ●寺田寅彦(てらだ・とらひこ) 1878年~1935年。東京帝国大理科大学実験物理学科卒業。理学博士。東京帝国大理科大学教授。帝国学士院会員などを歴任。地球物理学者、随筆家。身近な現象について科学的に考察する「寺田物理学」でも知られる。著書に、『地球物理学』 『万華鏡』 『蒸発皿』 『物質と言葉』 『柿の種』など多数。『寺田寅彦全集』も刊行されている。 (版元より) 発売日:2011.6.10 出版社:講談社 判型:A6 ページ数:208
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死者の民主主義 (著 畑中章宏)
¥2,310
人ならざるものたちの声を聴け 20世紀初めのほぼ同じ時期に、イギリス人作家チェスタトンと、当時はまだ官僚だった民俗学者の柳田国男は、ほぼ同じことを主張した。 それが「死者の民主主義」である。 その意味するところは、世の中のあり方を決める選挙への投票権を生きている者だけが独占するべきではない、すなわち「死者にも選挙権を与えよ」ということである。 精霊や妖怪、小さな神々といったものは、単なる迷信にすぎないのだろうか。 それらを素朴に信じてきた人びとこそが、社会の担い手だったのではなかったか。 いま私たちは、近代化のなかで見過ごされてきたものに目を向け、 伝統にもとづく古くて新しい民主主義を考えなければならない。 死者、妖怪、幽霊、動物、神、そしてAI…… 人は「見えない世界」とどのようにつながってきたのか。 古今の現象を民俗学の視点で読み解く論考集。 〔本書に登場するものたち〕 柳田国男、南方熊楠、宮本常一、今和次郎、ギルバート・K・チェスタトン、網野善彦、宮沢賢治、谷川健一、諸星大二郎、道祖神、河童、天狗、ザシキワラシ、潜伏キリシタン、仙童寅吉、熊、猫、アイボ、VTuber、浦野すず、飴屋法水、齋藤陽道…… ●畑中章宏 1962年、大阪生まれ。作家、民俗学者。『災害と妖怪』『津波と観音』(亜紀書房)、『ごん狐はなぜ撃ち殺されたのか』『蚕』(晶文社)、『柳田国男と今和次郎』『『日本残酷物語』を読む』(平凡社新書)、『天災と日本人』(ちくま新書)、『21世紀の民俗学』(KADOKAWA)など著作多数。 (版元より) 発売日:2019.7.20 出版社:トランスビュー 判型:四六判 ページ数:272
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ダンス・イン・ザ・ファーム (著 中村明珍)
¥2,090
都市と田舎、高齢者と子ども、外来のシステムと土着の霊性、移住者と地元の人… すべてをまたいで今を生きる、切実でおかしみあふれる日々のはなし。 「人間らしい生活」ができている感じがする…これは何回も言っていいんじゃないだろうか。(本文) 武器を捨てたのは「生きる」ため。無防備な身体に、降り注ぐ生命!――森田真生推薦 東京で生まれ育ち、全生命をかけてバンドしていた著者は、震災を機に瀬戸内の周防大島に移住。 農家、僧侶、宅配、店番、ライブの企画運営etc、何足ものわらじを履いて暮らすなかで、40日に及ぶ断水、そしてコロナの流行が起こる。 この本は、ある島での僕の体験、あくまで僕から見た景色。マイ・ケース。(…)恵まれているかもしれないし、貧乏暇なし、地べたに這いつくばって生活しているとも言える。 とにかく心が動いたことを人とシェアするのが昔から喜びなので、一緒に楽しんでもらえたらうれしいです。よかったら。――まえがきより まえがき 第一部 暮らしの体験 Part1 おお、周防大島 Part2 あなたの本業ってなに? 第二部 暮らしの観察 Part3 ダンス・イン・ザ・ファーム Part4 断水 inda House Part5 心と境 Part6 LIFE BALL 第三部 空白期、そして今 Part7 こむぎ あとがき ●中村明珍 1978年東京生まれ。2013年までロックバンド銀杏BOYZのギタリスト・チン中村として活動。2013年3月末に山口県・周防大島に移住後、「中村農園」で農業に取り組みながら、僧侶として暮らす。また、農産物の販売とライブイベントなどの企画を行う「寄り道バザール」を夫婦で運営中。 (版元より) 発売日:2021.3.19 出版社:ミシマ社 判型:四六判 ページ数:304
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となりのイスラム (著 内藤正典)
¥1,760
仲良くやっていきましょう。 テロ、戦争を起こさないために― 大勢のイスラム教徒と共存するために―― これだけは知っておきたい。 現代イスラム地域を30年以上見つめつづけてきた研究者である著者が、いま、なぜ「こんなこと」になっているのか?を解説。 「一夫多妻制って?」などの日常的な話題から、「イスラム国」がなぜ生まれたか、といった世界情勢の見方や「テロを本当になくすために必要なこと」まで、抜群のわかりやすさで綴る、現代必読の一冊。 1980年代にシリアを、その後ヨーロッパでトルコ出身の移民を、それぞれ現地で研究してきました。 91年からは、トルコに家をもち、イスラム世界との交流をつづけています。 この本では、私が実際に見て聞いて研究した「となりのイスラム」をご紹介することで、みなさんの頭のなかにある、イスラムは怖いという思い込みを解いていこうと思います。 そして、ごくふつうに仲良くしていけるんだ、あるいは、そうしていきたい、と思い、行動する人たちが増えていってほしいと思うのです。――まえがきより 「これまででもっともわかりやすく、実践的で、役に立つイスラムの入門書だと思う。(…)これなら中学生にも理解できます。その解説力もスゴイです。」(斎藤美奈子氏、2016年9月11日、朝日新聞書評欄) 目次 序章 世界を救える国はどこか? 第1章 衝突は「今」起きたわけではない 第2章 イスラム教徒とは、どういう人か 第3章 西欧世界とイスラム世界はもとは同じ 第4章 となりのイスラム教徒と共に 第5章 ほんとはやさしいイスラム教徒 第6章 日本人が気になる12の疑問 第7章 イスラムの「病」を癒すために 終章 戦争、テロが起きないために私たちができること ●内藤正典 1956年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科科学史・科学哲学分科卒業。博士(社会学)。専門は多文化共生論、現代イスラム地域研究。一橋大学教授を経て、現在、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。著書に『イスラム――癒しの知恵』『イスラム戦争 中東崩壊と欧米の敗北』(以上、集英社新書)、『ヨーロッパとイスラーム』(岩波新書)、『トルコ 中東情勢のカギをにぎる国』(集英社)など多数。 (版元より) 発売日:2016.7.17 出版社:ミシマ社 判型:四六判 ページ数:256
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イスラエルについて知っておきたい30のこと (著 早尾貴紀)
¥2,090
2023年10月7日に起きたハマースの蜂起から約15カ月半後の2025年1月19日、 イスラエルとハマースの間で6週間の「停戦」合意がなされた。 イスラエルの一方的な爆撃によりガザ地区の公共施設や主要インフラは壊滅的な状況に陥り4万人超が死亡、その大半は子どもや女性だったとされる。 だが、イスラエルによる暴力はいまに始まったことではない。 1948年のイスラエル建国前からシオニストたちはパレスチナの地の略奪を目標に、 欧米や周辺諸国を巻き込み、暴力を繰り返してきた。 キリスト教福音派のシオニズムへの接近、 ホロコーストの政治利用、ユダヤ教とシオニズムの対立、 PLOの挫折、オスロ合意の欺瞞、〈10・7〉蜂起、 そしてイスラエルが描く「ガザ2035」の未来図とは? いま私たちがパレスチナ問題を考えるための基本書。 「停戦」は、一般的な国家戦争の停戦とは全く異なり、 イスラエルによる一方的なガザ地区でのジェノサイドの「一時停止」にすぎません。 ガザ地区の占領も封鎖も変わらず、 またやはり占領下のヨルダン川西岸地区で続いているイスラエル軍の侵攻と 入植者による襲撃・収奪も止まることがないのです。――「あとがき」より ●早尾貴紀 1973年生まれ。東京経済大学教員。専門は社会思想史。2002〜04年、ヘブライ大学客員研究員として東エルサレムに在住し、西岸地区、ガザ地区、イスラエル国内でフィールドワークを行う。著書に『国ってなんだろう?』『パレスチナ/イスラエル論』『ユダヤとイスラエルのあいだ』、訳書にイラン・パぺ『パレスチナの民族浄化』(田浪亜央江との共訳)、サラ・ロイ『ホロコーストからガザへ』(岡真理、小田切拓との共編訳)、ジョー・サッコ『ガザ 欄外の声を求めて』などがある。 (版元より) 発売日:2025.2.23 出版社:平凡社 判型:四六版 ページ数:256
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使える儒教 (著 安田登)
¥770
難攻不落の古典を「実用書」として読み直す。 誰もが一度は理解してみたいと思いながら、膨大な量と難解さで手も足も出ない儒教の古典「四書五経」。 入門したくとも、世にある解説書もまた難しい。 その四書五経を「実用の書」として読んでみると、驚くほど腑に落ちる。 今の生き方に何となく違和感がある、でも何をどう変えればいいのか分からない……。 その答えが四書五経の中にある。 キーワードは、自分の心を書き換えるための「思」「学」「礼」。 価値観を新たにしていくための9つの「思」とは? 孔子の説く、心の持ちようを変える「学び」の方法とは? 心の変化で大きな物事を動かせるようになる「礼」とは? 古典漢籍の道を究めた著者による、儒教を使いこなすための見取り図。 ●安田 登 能楽師。1956年千葉県生まれ。下掛宝生流ワキ方能楽師。高校教師時代に能と出会う。ワキ方の重鎮、鏑木岑男師の謡に衝撃を受け、27歳で入門。現在はワキ方の能楽師として国内外を問わず活躍し、能のメソッドを使った作品の創作、演出、出演などをおこなう。著書に『能 650年続いた仕掛けとは』(新潮新書)、『身体感覚で『論語』を読みなおす。』(新潮文庫)、『見えないものを探す旅』(亜紀書房)、『役に立つ古典』『別冊NHK100分de名著 集中講義 平家物語』『別冊NHK100分de名著 読書の学校 史記』(NHK出版)など。 発売日:2023.10.26 出版社:NHK出版 判型:A5 ページ数:112
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みんなの密教 (著 白川密成)
¥825
近寄りがたいイメージが、一気にくつがえる! 仏教の中で理解するのが最も難しいといわれる「密教」。 その思想と教えの中から「三密修行」「大日如来」「両部の大経」「即身成仏」など、これだけは知ってほしい基礎知識のみを、仏教の歴史を追いながら丁寧に解説。 世界中の参拝客を魅了してやまない「お遍路」のお寺の僧侶が、なぜいま密教なのかを「現場の実感」から伝える、誰もが分かる入門書。 ●白川密成 1977年生まれ。第五十七番札所・栄福寺住職(愛媛県今治市)。真言宗僧侶。高野山大学密教学科卒業後、2001年より現職。デビュー作『ボクは坊さん。』が2015年に映画化。著書に『坊さん、父になる。』『坊さん、ぼーっとする。』(ミシマ社)、『マイ遍路』(新潮新書)、『空海さんの言葉』(徳間文庫)など。NHK こころの時代「空海の風景」に出演。 (版元より) 発売日:2025.1.27 出版社:NHK出版 版型:A5 ページ数:120
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レコードジャンキー富和 (作 山中明)
¥1,980
レコ屋マナー、「テスト・プレス」、「マトリクス」── 中古レコードのディグの楽しみ方を、現役名物レコード・バイヤー本人がマンガ化! 三度の飯よりレコが好き! レコードに人生を捧げる小熊の愛とロマンの物語──マンガでわかる、中古レコードA to Z! きみも、レコ部に入らないか? 掲載アーティスト:ボブ・ディラン、キング・クリムゾン、クイーン、ジュディ・シル、レッド・ツェッペリン、ピンク・フロイド、カン、ヴァシュティ・バニヤン、ジェントル・ジャイアント、ヴェルヴェット・アンダーグラウンド、ニール・ヤング、ラブ・ノークス、フー、ブラック・サバス、アリス・クーパー、ボバック・ジョンズ・マローン、ヘロン、ジョーカーズ・ワイルド など (版元より) 発売日:2024.8.9 出版社:DU BOOKS 版型:B6 ページ数:256 ========================= 現役のディスクユニオン名物バイヤーによる漫画作品。 中古レコードにまつわる専門的な知識に触れながら楽しめる一冊。 伝説のSSW、Judee Sillを模したキャラクターも登場するなど レコード愛好家に限らず、音楽的にニッチな世界に触れたい人にオススメです。
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WORKSIGHT 26号 こどもたち
¥1,980
「自律協働社会のゆくえ」を考えるメディア「WORKSIGHT」 26号のテーマは「こどもたち」と題して、他者としてのこどもを、学問・芸術・エンターテイメントの分野がどう向き合ってきたのかを探求しています。 日本を「こどもの天国」と呼んだ異邦人たちの言葉と古写真で振り返る「江戸末期〜明治期の子ども」、子どもたち自身が絵本の制作から出版までを手掛けるドイツの出版社、過去から現在まで多くの人々を魅了してきた怪談、『育児の百科』で知られる松田道雄の思想と保育運動に関する内容など、見どころ満載です。 子ども時代を通過した大人にとって、学びの多い一冊。 ========================= ◉ こどもたち Close Encounters with Kids ◉こどもの楽園 江戸から明治へ、写真と異邦人の記録 ◉巻頭言 異界の住人を迎える 文=山下正太郎(本誌編集長) ◉小さき者がことばをつくる 民俗学者・島村恭則に聞く 柳田国男がこどもを記す理由 ◉2025年の『子供!』 インタビュー 津野海太郎 聞き書き 永井玲衣/なむ/海猫沢めろん ◉「本のこども」へようこそ こどもが絵本をつくって売る魔法の出版社 ◉キッズたちのコミック新世紀 『BONE』と「Scholastic」が変えたアメコミの未来 ◉こどもが大好きな怖い話 ◉おさなきひしゃたい 日本写真はこどもをどう写したか ◉こどもがなぜか好きなもの 小さき者を魅了する秘密に迫るブックリスト ◉「保育」がコミュニティ運動になるとき 松田道雄が子育てに見た「社会を編み直す力」 (版元より) ・発売日:2025.2.10 ・出版社:学芸出版社 ・サイズ:A5変型判 ・ページ数:128
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WORKSIGHT 25号 アジアのほう
¥1,980
「自律協働社会のゆくえ」を考えるメディア「WORKSIGHT」 25号は「アジアのほう」と題し、新たなカルチャーの潮流が生まれつつあるアジアに目を向け、来たる時代の手がかりを探ります。 中国インディ音楽からフットボールカルチャー、現行の出版文化にクラブカルチャーまで、時代の最先端を記録した一冊。 ========================== ◉新しいアジアのサイケデリクス 選=Go Kurosawa ロッテルダムを拠点にアジアの音楽を発信するレーベル・Guruguru Brainの Go Kurosawaが紹介する新しいアジアのクリエイティブの一端。 ◉巻頭言 ひとつに収束しない物語 文=山下正太郎(本誌編集長) ◉アジアのほう 対談:TaiTan(Dos Monos)×Go Kurosawa(Guruguru Brain) この150 年ほど、日本は遠く欧米を眼差し、その文化を取り入れることで自分たちの社会を形成してきた。状況は少しずつ移り変わり、眼前のアジアに新しい文化がうごめくのを日々目撃するようになった。日本/アジア/欧米を股にかけて活動するアーティストふたりが考える、「アジアのほう」の見つめ方。 ◉イースタンユースの夜明け Eastern Margins/bié Records/Yellow Fang/ Orange Cliff Records/Yao Jui-Chung かつて欧米が絶大な影響力を誇ってきたグローバルカルチャーが分散化しながら多極化しているいま、カルチャーをめぐる新しい潮流がアジアから生まれつつあるのかもしれない。 アジアの変化を最前列で見ながら、まだ見ぬカルチャーのありようを切り拓いてきた5人のフロントランナーに訊いた。 ◉北京のインディ番長、阿佐ヶ谷に現る mogumogu から広がるオルタナティブ・コミュニティ 100年ほど前、川端康成らが居を構えて阿佐ヶ谷文士村を形成したエリアに、2023年オープンした中国インディ音楽のショップ/ライブハウス「阿佐ヶ谷 mogumogu」。中国、日本、さらには世界へ。アットホームな空気感のままに広がるインディでオルタナなネットワーク。 ◉Dirt-Roots サッカーでつながるコレクティブ サッカーは世界の共通文化だ。とはいえ「フットボールカルチャー」 を草の根で盛り上げているローカルなコミュニティは分断し、孤立していた。ところが近年、クリエイターを中心としたコミュニティが国境を越えてつながり始めている。日本のフットボールカルチャーマガジン『SHUKYU Magazine』が韓国・タイ・インドネシア・中国の仲間と立ち上げた、汎アジア的蹴球文化プラットフォーム「Dirt-Roots」。それはいかにして生まれ、いかに育っていくのか。『SHUKYU Magazine』編集長の大神崇に訊いた。 ◉アジアンデザイナーたちの独立系エディトリアルズ 「デザイン」を超えて、出版・編集の領域へと踏み出すアジアのデザイナーたち。 「本」というアナログな表現形式のなかに新たな可能性を見いだす10組のインディパブリッシャーたちの挑戦。 ◉テラヤマ・ヨコオ・YMO 中国で愛される日本のアングラ/サブカル カルチャー大国ニッポンが最も輝いていた1960~80 年代の「アングラ」な文学やアート、映画、音楽が、いま中国の若きクリエイターや編集者たちの間で、大きな注目を集めている。寺山修司、横尾忠則、YMOといった戦後日本を代表する文化アイコンに、彼ら/彼女らはなぜ魅せられるのか。上海在住歴8年、中国で自著も刊行する日本人編集者が取材した。 ◉ブックガイド:百年の彷徨 アジアを旅した者による本の年代記 1世紀という時間をかけて、日本の人びとはアジアの地を訪れ、何かを理解し(たような気になり)、その知見を伝えてきた。 そして日本もまた、海外からの眼差しの対象として存在する。旅行、仕事、調査に戦争......訪れる目的はさまざまだ。掴んだと思えば手からすり抜けるアジア、せめてその尻尾へとたどり着くための60 冊。 ◉ロスト・イン・リアリティ MOTE のアジアンクラブ漂流記 2018年、雑誌のアジア特集の取材を機に、アジアのクラブカルチャーに足を踏み入れた編集者・石神俊大は、気づけば自らもDJとなって、その深みのなかへと埋没していった。大文字の「カルチャー」とは一線を画した、ローカルで猥雑な異世界としてのクラブ。無力感とあてどなさを頼りに見つけ出した、自分たちには立ち入ることのできない、アジアの未知なるリアリティ。 (版元より) ・発売日:2024.11.13 ・出版社:学芸出版 ・サイズ:A5変型判 ・ページ数:128
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WORKSIGHT 20号 記憶と認知症
¥1,980
「自律協働社会のゆくえ」を考えるメディア「WORKSIGHT」 20号は「記憶と認知症」と題して、社会問題化する認知症、日常の細やかな瞬間のログさえ記録される監視社会、地域社会の衰退により危ぶまれる「記憶の共有」など、個人や社会の認識・形成で欠かせない「記憶」について、深く探求した一冊。 認知症患者が”普通の日常”を送れる介護施設への現地取材や、レバノン出身の音楽家メイサ・ジャラッドに影響を与えたベイルートの音楽シーン(パンク、ポストパンク、インディー、シューゲイズ、アンビエントやアバンギャルドな実験音楽など)のディスクガイドなど、見どころ満載です。 ======================= ◉記憶をめぐる旅の省察 文=山下正太郎(本誌編集長) 写真=大谷臣史 ・ザ・ホーグワイク|認知症居住者が自律協働する「町」 ・マフトルド・ヒューバー|ポジティブヘルスという新たな「健康」指標 ・エミール|ケアの技法を学生に授けるスタートアップ ・デポ・ボイマンス・ファン・ベーニンゲン|アート・収蔵庫・市民の記憶 ・ヴィラージュ・ランデ・アルツハイマー|認知ケアを社会に開くために ・サントル・ド・ジュール・ラダマン|セーヌに浮かぶ開かれたデイケアセンター ◉記憶・知識・位置情報 桑木野幸司・ルネサンス期の「記憶術」が教えること 情報のビッグバンに対峙したルネサンス期の西洋人たちは、 新たな「記憶術」を編み出し、実践していったという。その試みは、 どんな今日的な問いをもたらしてくれるだろう。『記憶術全史』や 『ルネサンス 情報革命の時代』の著者・桑木野幸司に尋ねた。 ◉記憶をめぐる本棚 記憶が頼りないのならば、記憶をめぐる議論もまた、 手がかりなしには成り立たない。個人と集団をまたぎ、 深遠な哲学とも最先端のテクノロジーともつながる、 そんな、記憶の不思議とともに歩むための かがり火のようなブックガイド。 ◉内戦の記憶・時空を超える音楽 ベイルートの音楽家・建築史家が描く「ホテルの戦い」 2023年3月、ベイルートの音楽レーベルRuptured Recordsから 『Marjaa: The Battle Of The Hotels』と題された美しいアルバ ムがリリースされた。つくったのはベイルート出身の音楽家であり建築史家でもあるメイサ・ジャラッド。大学で建築史を学んだ彼女は、 ベイルートで 1975 年に勃発した内戦の熾烈な戦闘の舞台となった 海岸沿いのホテル群について論文を書いた。そして、その論文をも とに、今度は音楽作品をつくりあげた。都市の記憶とその傷痕を、 建築という視点から音響を通して辿りなおすという野心的な試みは、いかにして生まれたのか。世界が注目する新鋭音楽家に訊ねた。 (版元より) 発売日:2023.8.25 出版社:学芸出版社 サイズ:A5変形 ページ数:128